全国中学駅伝 長崎県勢は男子・森山 女子・西諫早 19日、滋賀で開催

(写真左から)「絶好調!」を合言葉に初の全国大会に挑む女子の西諫早=諫早市の西諫早団地第二公園、ハイレベルなチームに仕上がってきた男子の森山=諫早市の森山ラグビーパーク

 第29回全国中学駅伝大会は19日、滋賀県スポーツゾーン芝生ランド内コース(男子6区間18キロ、女子5区間12キロ)で行われる。昨年はコロナ禍の影響で中止されたため、2年ぶりの開催。各都道府県代表の男女それぞれ48校(開催県各2校)が出場する。長崎県からは11月の県大会を制した男子の森山と女子の西諫早が初の全国舞台に挑む。

■男子・森山 2年分の思いを込めて

 校舎を囲む広大な自然と平地で脚力を養ってきた。夏から本格的に始動した今季は、昨年の県大会を制したこともあって「走りたい」という希望者が増加。例年以上にハイレベルな選考を経て編成したチームは、県大会で2連覇を達成した。
 双子の牟田兄弟がチームを引っ張る。3000メートル8分台の2人は夏の全国中学大会で予選敗退したが、その悔しさをバネに成長。今月上旬の九州大会1区で牟田颯が区間賞、最終6区で牟田凜が区間2位と好走した。
 牟田兄弟同様、昨年からメンバー入りしている駒井も欠かせない存在。食事管理も徹底してきた努力家は、県大会の3キロ区間で昨年のタイムを30秒以上も短縮した。伸び盛りの副嶋、ムードメーカーの古賀、求心力がある横尾ら、個性豊かなメンバーがしっかりと脇を固める。
 昨年は県で優勝しながら、全国の舞台を走れなかった。今回は2年分の思いを込めての出走となる。牟田颯は「全国は速い人たちばかりだろうけど、強気で入賞を狙う」、牟田凜も「応援してくれる地元の人たちへの恩返しのレースにしたい」と本番を心待ちにしている。

■女子・西諫早 チーム一丸上位目指す

 昨年の県大会も優勝候補に挙がっていたが、無念の2位に終わった。その悔しさを忘れなかったチームは今年、一人一人が大きく成長した姿を披露。大会新Vで全国切符を手にした。
 澤勢逸朗コーチら指導陣の下で、練習の質を大切に脚力を磨いてきた。本番の芝コースを想定して、学校近くの芝のグラウンドで練習を続けている。
 2019年に桜が原を率いて全国に出場した林田颯太教諭が4月に着任したことも、選手たちの士気を高めた。「目指す舞台」の雰囲気を身近に感じられるようになった。奥土居監督も「みんな仲が良く、どんな場所でも物おじしない」と手応えを得ている。
 本番の出走予定メンバーの3000メートルのタイムは全員が10分台。1、5区の3キロ区間は森田と北浦を起用する予定で、森田が流れをつくることができれば、10位前後の順位も見えてくる。安定感がある犬塚、成長株の松尾、今月上旬の九州大会で好走した1年生の森らが、どれだけしっかりつなげるかもポイントか。
 主将の森田は「それぞれがベストの走りをして、上の順位を目指したい」と意気込んでいる。


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