わがまち回顧2021 本社 恐竜博物館の出足順調

長崎市野母町の海沿いにオープンした市恐竜博物館(中央)。恐竜を模した遊具などがある広場も、子ども連れに人気

 過疎の町にできた新たな「箱物」は、人の流れや活力を生み出せるか。長崎半島先端の長崎市野母町に、恐竜専門の博物館として国内3カ所目の「市恐竜博物館」がオープンして2カ月。近隣の公園や飲食店には平日でも家族連れやグループ客らが見られ、順調に滑り出したもようだ。
 ティラノサウルス大型種などの多彩な化石が発見される同半島。長崎市は約21億円をかけ、展示室や研究施設などを備えた同館を整備した。年間12万人来館を目指す。
 来館者は年始早々に5万人に達する見込みで、早くも本年度目標の5万7千人に近づいている。来館者アンケートによると、来館前後に地元飲食店や写真スポット、新たに整備した遊具広場なども訪れる人が目立つ。高江晃館長(56)は「野母崎エリアは注目度や魅力度が高いとあらためて感じた」と語る。
 一方、他館では開館1、2年目で来館者が大きく減ったケースも。高江館長は「オープン効果はいずれ落ち着く。環境問題を学ぶ教育旅行の充実や、ファンクラブ作りなどリピーター確保が必要」と先を見据える。
 主なニュースは▽長崎開港450周年▽郷土史家の越中哲也さん死去▽MICE施設「出島メッセ長崎」開業▽「旧グラバー住宅」の保存修理工事完了▽「世界新三大夜景」に再認定


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