【中山金杯/データ攻略-後編】想定“10人気”以下の穴馬 馬券内率「75%」の適条件

前編」ではヒートオンビートヴィクティファルスの上位人気2頭で、明暗がくっきりと分かれたデータを紹介。「後編」ではデータ面から浮上する穴馬候補2頭を取り上げる。

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■データが導く中山金杯の穴馬候補

2年連続で2桁人気馬が馬券内に飛び込んでいる中山金杯。ここではJRAからの「お年玉」となりうる穴馬候補2頭をデータ面から取り上げたい。

<穴候補1 ウインイクシード>

明け8歳を迎えた古豪。過去に参戦した当レースでは馬券内を確保しているものの重賞のタイトルにはなかなか手が届かないという馬だ。そんな同馬を後押しすべく、今回は「人」の力が追い風となる。

・ウイン冠×牡馬×松岡正海の重賞成績【7-4-1-23】

単勝回収率、複勝回収率ともに100%オーバー。香港GIを制したウインブライトなど、活躍馬にいとまがない。ゴールデン・コンビといって差し支えない好成績を残しており、久々のコンビ結成は大きなプラス材料と言えるだろう。昨年は怪我の影響もあり満足のいくシーズンを送れなかった松岡正海。過去の中山金杯好走歴がある相棒とともにスタートダッシュを決めたいところだ。

<穴候補2 オウケンムーン>

2020年を最後に馬券内から遠ざかる馬。前走のアルゼンチン共和国杯も11着と見せ場なく敗れてしまったが、今回紹介したいのは以下のデータだ。

・芝2000m×馬番ひと桁番時の成績【2-0-1-1】

馬券内率にすると驚異の75%。このなかには1月の中山芝2000m勝利実績も含まれる。昨年は馬番フタ桁番に芝2500m以上の長距離戦と不適条件が続いたものの、同馬のスイートスポットは芝2000mかつ内めの枠。久々に適鞍で臨めるここは波乱の使者となりうる1頭と言えよう。

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著者プロフィール

田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。

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