米海軍佐世保基地 12月28日以降、新たに16人がコロナ感染 感染経緯は明かさず

 長崎県の米海軍佐世保基地は昨年12月28日以降、新たに同基地関係者(米軍人、軍属など)16人の新型コロナウイルス感染を確認したと5日発表した。同基地は感染の経緯を明らかにしていない。新変異株「オミクロン株」のゲノム解析については「現時点ではやっていない」としている。同基地で判明した感染者数は計131人となった。
 同基地が昨年12月に基地関係者16人の感染を発表した際、佐世保市は「15人は船の乗組員」と明らかにしていたが今回は所属を公表していない。理由について市は、「米軍から要望があったので(公表を)配慮してほしい」との連絡を外務省から受けたことと、米軍が「陽性者は基地内で隔離されている」としているため「市民への感染拡大の影響がない」と判断し公表していないという。
 同基地では1819人(昨年12月1日現在)の従業員が勤務。米軍は市に対し「現時点では基地従業員への感染拡大の恐れはない」と説明しているが、根拠は示していない。
 米軍の新型コロナ対策を巡って市は国に対し昨年末、濃厚接触者の待機や新変異株の検査を米軍に要請するよう求めている。


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