オミクロン株「市中感染始まりつつある」 長崎県、無症状者の無料検査開始

 長崎県の中村法道知事は6日、臨時記者会見を開き、1月に入って県内で新型コロナウイルス変異株「オミクロン株」の感染者8人(経路不明含む)が確認されたと明らかにし、「本県でも市中感染が始まりつつある」との認識を示した。感染拡大傾向を受け、県は7日から、不安を感じる無症状の県民を対象に無料検査を開始する。
 県は6日、全6段階で示す県内感染対応の目安を「レベル0」(警報等なし)から「1」に引き上げ、県下全域に注意報を発令した。
 県によると、1~6日の感染者35人中8人がゲノム(全遺伝情報)解析でオミクロン株と確定した(うち1人は経路不明)。ほかの27人中1人はデルタ株と判明し、残る26人は未確定。このうち17人がデルタ株の検査で陰性だったため、県は「(17人は)極めてオミクロン株の可能性が高い」としている。
 無症状の県民を対象にした無料検査は31日まで、各地の専用ブースや薬局など計46カ所でPCR検査または抗原検査を実施。今後、場所を追加していく。ワクチン接種の有無は問わず、発熱などの症状がある場合は受けられない。県は特に、県外と往来したり、県外や海外の人と会食をしたりした県民に対し、積極的な受検を呼び掛けている。


© 株式会社長崎新聞社