決勝でも伝統のタックル 国学栃木OB「胸を張って帰ってきて」

健闘した後輩にねぎらいの拍手を送る国学院栃木ラグビー部OBの宮川さん(左)と岡部さん

 全国高校ラグビー大会で県勢初優勝を目指した国学院栃木。東大阪市の花園ラグビー場で8日行われた決勝で東海大大阪仰星に敗れたものの、堂々の準優勝。観客席で熱戦を見守った同校関係者らは「誇りに思う」「胸を張って帰ってきて」とねぎらいの言葉を送った。

 27度目の出場で初めて決勝に進出した同校。日本一に輝く瞬間を見届けようと、花園ラグビー場には約150人のOBが集まり、後輩たちにエールを送った。

 同校が初出場した第73回大会で主将を務めた岡部貴史(おかべたかし)さん(46)、宮川夏樹(みやがわなつき)さん(46)の2人はグラウンドで躍動する後輩たちに視線はくぎ付け。母校のジャージーが敵陣深く攻め込んだり、相手攻撃を食い止めたりするたびに拍手をするなどして応援した。

 惜しくも優勝は逃したが、岡部さんは「県ラグビー界の歴史を塗り替えてくれた。胸を張って栃木に戻ってきてほしい」。宮川さんも「伝統のタックルを随所に見せてくれた。最後まで諦めることなく戦い抜いたことを誇りに思う」と賛辞を惜しまなかった。

 吉岡肇(よしおかはじめ)監督(60)の長男征太郎(しょうたろう)さん(28)は、10年前の第91回大会準々決勝で東海大仰星(当時)に4強入りを阻まれた。雪辱はならなかったが「4強入りしてからのプレッシャーはすごかったと思う。よくやってくれた。感謝の思いしかない」と後輩の奮闘をたたえた。

前半22分、国学院栃木がトライを決めスタンドで拍手を送る同校ラグビー部OB
健闘した選手にねぎらいの拍手を送る国学院栃木高の関係者ら

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