栃木県内161人感染 前週5倍以上に急増 新型コロナ、12日

県内の新型コロナウイルス感染者数 12日:161人

 栃木県と宇都宮市は12日、新たに計161人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。県内の累計感染者数は1万6193人。1日の感染者数では1週間前(5日、30人)の5倍以上と急増し、昨年9月1日(164人)以来約4カ月ぶりに150人を超えた。福田富一(ふくだとみかず)知事は12日、県新型コロナ対策本部会議後の記者会見で「昨年末から感染者が急増し、医療提供体制への負荷も高まっている。第6波に入った」と危機感を示した。

 県は12日、県内の医療機関に入院していた80歳以上の男性患者1人が死亡したと発表した。重症化はしていなかったという。死者の確認は、昨年11月11日以来2カ月ぶり。

 新規感染者は10歳未満~90代の男女。居住地別では宇都宮市が41人と最多で、次いで那須烏山市21人、小山市16人、那須塩原市10人、栃木市9人、足利市、日光市各7人など。63人が経路不明となっている。感染者の急増について、県は年末年始や3連休で人の動きが活発化し、普段会わない人との交流が増えたことなどが要因とみている。

 県内では昨年12月下旬以降、計9件のクラスターが立て続けに発生した。内訳は高齢者などの施設が5件、高校部活動2件など。マスクなしでの会話や換気不良、密な環境での飲食などがあった。

 変異株「オミクロン株」への感染は12日までに15人が確認され、うち5人が市中感染だった。福田知事は「本県のオミクロン株感染者はまだ少ないが、まん延すれば第5波以上の感染急拡大が想定される」と警戒を強めた。

 県と宇都宮市は12日、計650件を検査(委託の未集計分は除く)。累計検査件数は54万111件、退院者1万5675人、入院者131人、宿泊療養者151人、自宅療養者119人、入院調整中104人、重症者0人。

県内の新型コロナウイルス感染者(12日発表)

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