大寒に作業始め 「かんずり」原料トウガラシ雪さらし  妙高市

 トウガラシの雪さらしが「大寒」の20日、妙高市西条で始まった。冬の風物詩となっているもので、赤い実が雪面にまかれた。雪さらしは来月まで行う。

立派な赤い実を手際よくまく女性社員

 このトウガラシは、辛み調味料「かんずり」の原料となる。製造する有限会社かんずり(同所)によると、妙高市内で栽培されたもので、夏~秋の収穫後に塩漬けにしていた。雪にさらすことであくが抜け、辛みが柔らかくなるという。

 雪さらし初日はトウガラシ700キロを用意。女性社員4人が作業に当たった。降雪の中、手に持った籠に入った実を順次、回収用ネットが敷かれた雪面にまいた。雪は1・2メートル積もっていた。

 同社の東條昭人社長(52)はあいさつで「コロナ禍だが、やることはやって、地域を盛り上げたい」と力を込めた。

 まき手を20年以上している富井朋子さん(43)は「今年も寒かったけど、寒さでおいしくなってくれれば」と話した。

 かんずり製造では、雪に3、4日さらしたトウガラシに、こうじやユズ、食塩を混ぜ合わせ、3年にわたって発酵・熟成させる。

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