【新型コロナ】神奈川・小田原の駅弁、売り上げ3割減に「まん延防止」 さらなる影響懸念

東華軒の小田原駅東口売店で鯛めしを購入する客=21日、小田原市栄町1丁目

 新型コロナウイルスの感染拡大を受けて神奈川県内でも再び、まん延防止等重点措置の適用が始まった。小田原市内で駅弁などを販売する食品メーカーは「出張や旅行などで駅弁を食べる人が減り、売り上げは3割近く落ち込んでいる」と吐露する。販売メニューを見直すなどして何とか持ちこたえてきたが、再び人流が抑制されることによる売り上げ減少を懸念している。

 駅弁や仕出し弁当を製造、販売する東華軒(同市西酒匂1丁目)では、小田原や熱海駅の直営6店舗のほか、東京駅や新宿駅などでも駅弁を販売している。明治時代の創業時から愛される、甘い風味のタイおぼろが乗っている「鯛めし」弁当などが人気だ。

 新型コロナ感染拡大以降、新幹線などの利用客減に伴って同社の売り上げは3割近く減少した。小田原駅構内の2店舗は1年半近く休業したままだ。「一番大きい東京駅では1日4~500個売れていたが、緊急事態宣言などで人流が抑制されると、半分ほどに減ってしまう日もある」と広報の荒木拓郎さん。昨年末に感染者数が減り、売り上げが戻りつつあった矢先の再拡大に肩を落とす。

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