五輪で「夢をつかめ」 活動を支え、後押し スキークロス古野慧選手 後援会を設立

 北京冬季オリンピックのスキークロス日本代表に決まった古野慧(さとし)選手(22、USEN―NEXTグループSC)の後援会が21日、前日の日本オリンピック委員会の正式決定を待って、設立された。大舞台に臨む同選手を物心両面で支え、活躍を後押しする。

古野慧選手(右、黒)のレース写真(提供)。4人同時にスタートし、ウェーブ、キッカー(ジャンプ台)、バンク(コーナー)などの セクションから成るコースを滑り着順で勝者が決まる

 後援会事務局によると、会の通称は「Grab a Dream」(夢をつかめ)。会長には上越教育大名誉教授の三浦望慶さんが就任した。同選手が上越教育大附属中出身であること、さらには会員として所属する「妙高リージョンスポーツクラブ(MRSC)」ともつながりがあることから選出されたという。

古野慧選手(全日本スキー連盟提供)

 長岡市出身の同選手は、3学年上の兄・哲也選手と共に幼い頃からBMX(バイシクルモトクロス)とアルペンスキーを競技。スキークロスには小学4年時に出合い、関根学園高1年時から本格参戦、頭角を現した。世界ジュニア選手権出場や冬季ユニバーシアード7位入賞を経験し、昨季はワールドカップでポイントを獲得し、世界選手権出場を果たした。現在、慶應義塾大法学部政治学科に在学し、文武両道を進めている。

 学生で選手活動をしながらの遠征費・トレーニング費の確保は厳しい状況にあるため、出身校やクラブ、スキー関係者が発起人となり、活動を支える後援会を設立する運びとなった。

◇「北京」後も活躍を期待

 中学生の頃から指導してきたMRSCの藤井守之代表(46)は「スキークロスでは、BMXで培われた身のこなしやアルペンスキーのスピードを生かしている。昔から世界を目指してやっていて、研究心は人一倍旺盛」と評価する。コロナの状況次第としつつ、2月18日の本番では、妙高市田切のクラブ事務所で応援観戦を計画している。

 関根学園高スキー部顧問の横山良教諭(44)は「オリンピックを目指して計画的に努力してきたのを見てきた。4年後の五輪を見据えて計画を立てていると思うので、それにつなげてほしい」と初めての五輪、その後も活躍を期待した。

 後援会の発起人は、渡辺隆・関根学園高理事長、土居邦彰・慶應義塾大スキー部監督、三浦望慶・上越教育大名誉教授、藤井守之・MRSC代表、横山良・関根学園高スキー部顧問。会員を随時募集しており、問い合わせは後援会事務局、海老名さん(電話090・3759・3455、電子メールs.furuno.grabadream@gmail.com)へ。

古野慧選手のオフィシャルサイトのトップ画面。後援会をクリックすると、詳細情報が見られる

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