「まん延防止措置」再び 東京は“酒あり?酒なし?”飲食店の対応分かれる

13都県で新たに「まん延防止等重点措置」が始まりました。東京都では飲食店が酒の提供を続けるか選べるようになった中、さまざまな対応が見られました。

東京都をはじめとした1都12県で1月21日から「まん延防止措置」が再び始まりました。東京・新橋の繁華街では2月13日までの期間中「臨時休業」とする店も多く見られました。東京都は飲食店に対し、感染対策をしている東京都認証店は酒を提供するかどうかを店側が選べるようにしています。酒を提供する場合は営業時間は午後9時までで、酒の提供は午後8時までとなります。一方、酒の提供をしない場合は午後8時までの営業で、協力金が1日当たり3万円からとなります。

港区西新橋にある「割烹 暫亭いろり」が選んだのは「営業は午後8時まで・酒類の提供はしない」という判断です。店主の松田篤徳さんは「感染防止に少しでも協力するという意味で、酒の提供はしない。その方が効果があるのではないかと判断し、今回は酒の提供をしないことを選んだ」と話します。松田さんは、感染者の急増に伴って客足は大幅に減り、協力金だけでは経営は成り立たないといいます。それでも新型コロナの一日も早い収束を願い、酒の提供なしで営業を続けることを決めました。松田さんは「酒を出さないと、料理を出してもお客さんは来ない。でも2年にわたってだらだらとこういう状況が続くよりも、強めの規制をかけて早い収束を願い、早く決着した方がわれわれとしても通常の営業に戻れるのではないかという思いだ」と話しています。

飲食店によって対応が分かれた中、街の人たちからもさまざまな声が聞かれました。

<世田谷区 無料で抗原検査キットを配布>

東京都内では21日、新たに新型コロナウイルスの感染者が9699人確認され、3日連続で過去最多を更新しました。依然として続く感染者数の急増に対し、世田谷区では区民や区内に通学・通勤する人を対象に「抗原検査キット」の無料配布が始まりました。陽性の疑いが出た場合、速やかに医療機関などでPCR検査を受けてもらおうという狙いがあります。配布場所の一つとなった区内の公園では配布初日、午前10時までにおよそ150人が訪れました。

区では今後、配布する数を「一緒に住む家族分を含めて1人3個を上限」として、会場の待機人数が一定の数に達した場合、整理券を配って対応するということです。

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