横浜市は25日、「開かずの踏切」による交通渋滞が問題となっている相鉄線鶴ケ峰駅周辺(同市旭区)の連続立体交差事業を都市計画決定したと発表した。
同駅前後の線路約2キロメートルを地下化することで踏切10カ所をなくし、鶴ケ峰駅は地下に移転する。2022年度下期に着工し、33年度の完成を目指す。
事業区間は保土ケ谷区西谷4丁目~旭区二俣川2丁目の延長約3.2キロメートルで、そのうち同区西川島町~同区本村町の延長約2.1キロメートルを地下化する。総事業費は約784億円を見込む。
地下化に伴い、朝や夕方のピーク時に1時間のうち40分以上遮断している「開かずの踏切」9カ所を含む計10カ所の踏切が解消される見通しで、交通利便性が大幅に改善されるとともに、鉄道で分断された地域の一体化が進むとみられる。
また、同駅周辺は今回の地下化に合わせて市や相鉄などがまちづくりを計画しており、市道路局の担当者は「西谷駅から二俣川駅間で交通渋滞の解消に加えて、歩行者の安全性の向上、災害時の緊急活動の迅速化にもつながる。早期の着工を目指したい」と話している。
同駅周辺の立体交差事業を巡っては、16年から調査・設計を開始。高架方式も検討したが、同じく高架の保土ケ谷バイパスと交差してしまうため、地下方式を採用したという。