【新型コロナ】神奈川県の自宅療養支援、28日から一部省略 感染急増「保存食品や日用品など備えて」

神奈川県庁

 新型コロナウイルスの感染者急増を受け、神奈川県は28日から、自宅療養者に対する食事の配送サービスなどを重症化リスクを考慮した一部の療養者に重点化させる。

 県内の自宅療養者は26日時点で3万1345人となり、過去最多の更新が続く。県は感染した場合に備え、あらかじめ保存できる食品などを常備しておくよう呼び掛けている。

 自宅療養者の中で▽50歳以上もしくは5歳以下▽血中酸素飽和度95%以下▽基礎疾患、妊娠などの重症化リスクがある─のいずれかの条件を満たす人を「重点観察対象者」として扱い、それ以外の人に対しては一部の療養支援を省略する。保健所などの負担軽減を図り、リスクの高い人への対応に集中させるという。

 血中酸素飽和度を測定するパルスオキシメーターの貸与のほか、食事やティッシュ、トイレットペーパーを届ける配食サービスは、重点観察対象者を優先に対応。電話による安否確認は、重点観察対象者の中でも年齢や基礎疾患の有無などによる県独自の基準「入院優先度判断スコア」に基づき、5点以上の人とする。

 体調の変化があったときに療養者から連絡を受けるコールセンター「コロナ119番」は、全員が利用できる。県の担当者は「28日以降もできる限りの支援は続けたいが、対象者を絞らざるを得ないものもある。普段から保存ができる食品やスポーツ飲料、日用品などを備えておいてほしい」と話している。

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