元メッツ監督・ベルトランが「YESネットワーク」の解説者に就任へ

「YESネットワーク」のジャック・カリーによると、同局は元メッツ監督のカルロス・ベルトランをパートタイムのゲーム・アナリストとして採用することを決定したようだ。今季のヤンキース戦36試合に登場する予定だという。ベルトランは2019年11月にメッツの監督に就任したものの、1試合も指揮を執ることなく翌年1月に解任。アストロズ時代の2017年に不正なサイン盗みを主導していたことが明らかになり、その責任を負わされる形で、わずか2カ月で監督の座を追われていた。

2020年1月の解任後、ベルトランが正式なポジションで球界に携わるのは今回が初めて。今オフ、ボブ・メルビン新監督を迎えたパドレスやバック・ショウォルター監督を迎えたメッツのコーチ候補として名前が浮上したが、結局コーチ就任には至らず、新たな活躍の場を放送席に求めることになった。

現在44歳のベルトランは、1998年から2017年までの20年間に及ぶメジャー生活のなかで、通算2586試合に出場して2725安打、打率.279、435本塁打、1587打点、312盗塁、OPS.837を記録。ロイヤルズ時代の1999年に新人王を受賞、アストロズ時代の2017年にワールドシリーズ制覇を経験したほか、オールスター・ゲーム選出9度、シルバースラッガー賞2度、ゴールドグラブ賞3度といった輝かしい実績を誇る。殿堂入り投票には次回の2023年度から登場する予定だ。

ベルトランは現役時代、2014年から2016年途中まで2シーズン半にわたってヤンキースでプレー。現役引退後の2019年にはブライアン・キャッシュマンGMのもとでアドバイザー的役割を担っており、こうした経験を生かしながらヤンキース戦の解説を務めることになる。

サイン盗み問題でベルトラン同様に監督の座を追われたA・J・ヒンチとアレックス・コーラはすでに監督として現場復帰を果たしている。ベルトランも今回の球界復帰をきっかけに、いずれは監督やコーチとして現場復帰を果たすことになるかもしれない。

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