地域防災に若い力 県外高校・大学と考える リモートで交流 糸魚川白嶺高防災フォーラム

 防災教育に取り組む県立糸魚川白嶺高(榊厚志校長)は28日、糸魚川市民会館で「白嶺防災フォーラム」を開いた。全国で防災・減災教育に取り組む各高校や大学生らとオンラインで結び、実践活動などを紹介し合って、若者が地域でできる防災活動を共に考えた。

防災教育に取り組む他県の高校や大学生がオンライン参加。地域で実践する防災活動の各種取り組みが紹介された

 同フォーラムは糸魚川市駅北大火の翌年から始めて今年で5回目。防災教育の先進校を糸魚川に迎えて直接交流を行ってきたが、コロナ禍により今年もリモートで実施した。

 参加校は兵庫県立舞子高、宮城県多賀城高、高知県立室戸高、静岡県立駿河総合高。白嶺高は1、2年生が会場に集まった。ファシリテーターを務めた静岡大の山本隆太准教授の進行により、取り組んでみたい地域防災活動などをテーマに意見を交わした。生徒はスマートフォンを活用してグループ、個々にコメントを寄せた。

 防災マップを活かした防災行動計画「マイ・タイムライン」の作成、小中学生の夏・冬休みに体育館での避難所生活体験をサポート、外国人も含む男女や年齢の異なる多様性を考えた避難訓練、若い世代に向けて遊びやゲーム性を取り入れた防災教材の開発などが各校から挙がった。

 白嶺高の横川将太君(2年)は「防災教材を作って広める大学生の活動に関心を持った。高校生の防災への関心をもっと広めていかなければと思った」、関原伯君(同)は「他校の話を聞いて場所によって違う災害があると分かった。家族と相談してリアルな避難計画を共有したい」、小林空哉君(同)は「雪崩や豪雪など雪国ならではの災害もある。高齢者の除雪も大変と思うので、自分たちの若い力で手伝いたい」と話した。

防災フォーラムの拠点会場(糸魚川市民会館)から、意見や情報を交わした糸魚川白嶺高生徒

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