節約のカギ「ラテマネー」って何?上手に削って自分へのご褒美を楽しもう

「贅沢していないはずなのに、なぜか家計に余裕がない…」ということはありませんか?いつも節約を心がけてしっかり貯蓄を貯めることは素晴らしいことですが、たまには頑張る自分へご褒美をあげてエネルギー補給することも大切です。

そこで、日々の何気なく使っている「ラテマネー」を減らし、その分自分へのご褒美代にする方法をご紹介しましょう。


意識せずに使ってしまう「ラテマネー」とは?

ラテマネーとは、カフェやコンビニでの飲み物代など、「少額だけど、頻繁に何となく使ってしまうお金」のことをいいます。コーヒー代に限らず、コンビニで買うお菓子代なども挙げられます。

<ラテマネーの例>
・自販機で買う飲み物代
・コンビニのお菓子代
・夜の晩酌・おつまみ代
・アプリの課金代
・ATMなどの手数料
・ランチにつけるデザート代 など

1回あたりは少額なので気軽に使ってしまう人も多いと思いますが、もし1杯300円のコーヒーを平日毎日のように飲んでいたら、ひと月20回とすると、毎月6,000円にもなります。その習慣を1年間続ければ7万2,000円、10年間続ければ72万円…!「塵も積もれば山となる」のが、ラテマネーの支出なのです。

ラテマネーを自分へのご褒美に替えよう

ラテマネーは、日々の忙しい生活で疲れている自分を癒してくれたりラクさせてくれたりと、一定の効果があります。そのため、無理をしてまで減らす必要はありません。しかし、もしラテマネーを削減することで、今までお金がなくて実現できなかった“自分への大きなご褒美“を手にできるとしたら、いかがでしょうか?

ラテマネーに消えるお金を減らせば、1年間で合計数万円くらいのお金が作れる可能性があります。これだけあれば、「家族と遊園地に行く」「友達と1泊温泉旅行に行く」といったことが実現できるでしょう。一週間やひと月だけ頑張ることで数千円お金を作り、「ちょっといい食材やデザートを買う」「プチ贅沢なランチに行く」などを楽しむのも良いかもしれませんね。

自分へのご褒美は、むやみに増やすと家計が圧迫されるので、避けなくてはいけません。ですが、「支出を削った分をご褒美代に回す」とすれば家計に支障はなく、罪悪感を持つ必要もありません。自分へのご褒美をあげたときの幸福度は、一段と高くなることでしょう。

家計にゆとりがなくてなかなか自分へのご褒美が用意できない人は、ぜひラテマネーを見直して、自分へのご褒美に替えましょう!

自分のラテマネー習慣を見つけよう

自分のラテマネー習慣は、家計簿やキャッシュカードの明細、レシートなどを見ることで探すことができます。1週間~3カ月分ほどの支出内容をじっくり眺め、「そこまで大した意味はなかったけれど、習慣的につい使ってしまった」という買い物などをピックアップしましょう。マーカーを引いたり、「△」や「×」をつけてみたりすると分かりやすいでしょう。

ラテマネーを見つける際は、あくまでも「自分の満足度」を基準にすることが大切です。同じ少額の買い物でも、「大事なプレゼンがある日の朝、気合を入れるために買ったコーヒー」や「仕事でヘロヘロに疲れた金曜日の夜に買ったコンビニデザート」などは、少額なわりに効果や満足度が高く、むしろコスパの良い重要な支出といえることもあるでしょう。

例えば筆者の場合は、「ネットスーパーの買い物で送料を無料にするために買ったお菓子」がラテマネーとなっています。ついたまに買ってしまうのですが、食べても幸福感より体重が増えるばかりで、あまりおいしく感じません。自分のクセに気づいてからは、お菓子ではなく保存のきく食材を買うように意識しています。

自分の価値観に合わせてお金を使えると幸福度が上がるといわれています。使った後にたいした幸福感がない支出を、いかに見つけるかが重要なポイントです。

ご褒美を決めてラテマネー削減に取り組もう

自分のラテマネーを発見したら、減らすための具体的な方法や、減らせた後の自分へのご褒美を考えてみましょう。例えば、次のような形で、具体的な金額を計算し、削減効果のある金額の範囲でご褒美を設定します。長期間継続できるように、ゼロ円に減らすのではなく、「回数を減らす」「金額を下げる」など、無理のない改善策を考えましょう。

<ラテマネーの削減例>
現在の習慣:平日毎日(月20日ほど)、自販機で飲み物を平均2本程度買っている
現在の費用:自販機での購入費用130円×2本
削減方法:自宅から水筒を持参し、自販機で買うのは1日1本までにする
削減後の費用:自販機での購入費用130円×1本、水筒代約2,000円
削減の効果:ひと月あたり2,600円(水筒代がかかるので、効果が出るのは2カ月目から)
達成できたときのご褒美:3カ月続けられたら、食べてみたかったお取り寄せスイーツ(5,000円)を頼む

ラテマネーの成功を左右するポイントは、「テンションの上がるご褒美」を設定できるかどうかです。今までより不便を感じる可能性が高いので、ちゃんとご褒美に感じられることでないと、意味がありません。ちょっとしたご褒美ではテンションが上がらない人は、複数のラテマネー習慣を改善させるか、長期間続ける目標を立てるなどして、旅行などの大きなご褒美を準備しましょう。

人が自由に使えるお金は限られているので、できるだけ幸福度の高い使い方をしたいものです。ぜひ、日々何となく消えているお金を見つけて、自分が幸せを感じられるプチ贅沢に使うお金を増やしてください。

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