不要な紙袋を再利用「NICE PASS」 時津のコーヒー豆専門店が発案

紙袋を再利用するプロジェクト「ナイスパス」(伊藤さん提供)

 コーヒー豆専門店「カリオモンズコーヒーロースター」(長崎県西彼時津町)は、紙袋を再利用するプロジェクト「NICE PASS(ナイスパス)」に力を入れている。活動は全国に広がり、飲食店やアパレル、花屋など約130店舗に導入されている。
 プロジェクトを発案したのは、同店のオーナー、伊藤寛之さん(35)。店舗でコーヒー豆を販売する度に新品の紙袋を使っていたが、受け取った客側は紙袋をごみに出すか、大量に保管していることを知った。客側から不要な紙袋を回収して再利用すれば、企業や消費者、環境にとってメリットが大きいと考えた。
 客は回収スポットとなる参加店舗に不要な紙袋を持ち込むだけ。店舗は寄付された紙袋にプロジェクトのロゴを貼り付け、消毒作業を経て再利用する仕組み。
 継続性を生むため、長崎大環境科学部と連携し、定期的にプロジェクトの効果を数字で可視化。昨年6月にスタートし5カ月間でリユースできた紙袋の量は7.9トン、二酸化炭素は21.4トン削減できたという。伊藤さんは「子どもから大人まで楽しく気軽に環境保護に参加できる。お家に眠っている紙袋を、近くの参加店に寄付してほしい」と話した。
 店舗の確認や問い合わせはナイスパス公式インスタグラムアカウント(@nicepass_reuse)。


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