「ガンダムのキャラも出身地は小田原」富野由悠季監督に市民功労賞 “富野節”で郷土愛を語る

受賞式でピースをする富野監督=小田原三の丸ホール

 人気アニメ「機動戦士ガンダム」の生みの親である富野由悠季監督(80)が6日、生まれ故郷の神奈川県小田原市の市民功労賞を受賞し、市内で行われた贈呈式に出席した。長年、ファンの間では“小田原嫌い”として有名だったが、昨年ふるさと大使に就任。「小田原は今でも嫌い。でも自分の原点は小田原。自分の生み出した(ガンダムの主人公のアムロ・レイなどの)キャラクターも出身地は小田原」と“富野節”で郷土愛を語った。

 富野監督は昨年7月、地元の熱意に押されて同市のふるさと大使に就任。同市はガンダムのマンホールやバイクのご当地ナンバーを作成するなど、ガンダムが新たな小田原の観光の目玉となっていることから受賞を決めた。

 この日の式典で守屋輝彦市長から表彰状を受け取った富野氏は開口一番、「日常の空間に(自分の)仕事のキャラクターがいるのは嫌」と市の取り組みをばっさり。だがその後、「ただ、観光の視点で大事なことは分かっている。本当は自分を育ててくれた小田原を自分の方から顕彰したい気持ち」と感謝を口にした。

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