諫早商高情報科13期生 基本情報技術者試験 最多28人合格 全商検定プログラミング部門1級 全員合格

それぞれの合格証を手にする生徒ら=諫早商業高(同校提供)

 長崎県諫早市の県立諫早商業高を今春卒業する情報科第13期生(全39人)が在学中、国家試験の「基本情報技術者試験」に28人(約72%)が合格し、2007年度の同科設置以来、過去最多を記録した。全国商業高等学校協会の情報処理検定プログラミング部門1級には全員が合格。全員合格は13期生が初めてで、関係者は「同じ目標に向かってクラスが一丸となった成果」と喜んでいる。卒業後は進学先や就職先で資格を生かし、さらなる高みを目指す。
 基本情報技術者試験は情報技術(IT)エンジニアの登竜門として、基本的知識や技能がしっかりと身に付いているかが問われる。試験は年に2回あり、社会人を含む本年度下期の合格率は40.1%だった。
 同科は設置以来、定員40人で、これまでは16年度卒業生の25人が最多。13期生のうち1人は、高校生にとって難関の「応用情報技術者試験」にも合格した。情報処理検定プログラミング部門1級は全国の商業系の生徒が受検し、合格率は30~40%という。
 基本情報技術者試験に加え、国家試験の「情報セキュリティマネジメント試験」にも合格した原口澪奈さん(18)は「コロナで試験が延期され、勉強がつらいと感じることも多くあった。そんな中でもクラスメートと励まし合ったおかげで、諦めずに挑戦することができた」と振り返る。今春、県立大に進む予定で「利用者が安心してネットワークを使えるような環境を整えることが将来の夢。進学後も多くのことを学び、世界を広げていきたい」。応用情報技術者試験に合格した若月叶奉(かなた)さん(18)は「高校生活では、計画的に物事を進めることの大切さを学んだ。将来はゲームのプログラムにかかわりたい」と話した。


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