ヤマハ、JSB1000は中須賀克行と岡本裕生の2台体制。2022年のレース活動発表/全日本ロード

 2月8日、ヤマハ発動機株式会社は2022年ヤマハ発動機レース活動を発表した。MotoGPやSBKなどの世界選手権から国内選手権まで様々な二輪レースカテゴリーへ参戦する主要チームを明らかにしており、全日本ロードレース選手権のライダーラインアップが新たにアナウンスされた。

 全日本ロードレース選手権は、JSB1000クラスにワークスのYAMAHA FACTORY RACING TEAMが2台体制に拡大してエントリー。ライダーは中須賀克行と岡本裕生で、ファクトリー仕様のヤマハYZF-R1を駆る。

 中須賀は、2021年に行われた10レースで全勝を達成し、JSB1000で通算10度のチャンピオンに輝き2022年も継続参戦。岡本はST600クラスで2度王者に輝き、2021年はST1000クラスで戦った。2022年はYAMAHA FACTORY RACING TEAMからJSB1000クラスにデビューする。

岡本裕生(BLUcRUニトロレーシング51ガレージ YAMAHA)

 ST1000クラスは、南本宗一郎(AKENO SPEED・YAMAHA)、豊島怜(JDS DOGFIGHTRACING YAMAHA)の2名がST1000仕様のヤマハYZF-R1を駆る。

 ST600クラスは、菅原陸(保険職人 GBS レーシング YAMAHA)、横山尚太(ガレージ L8 RT・YAMAHA)、松岡玲(伊藤レーシング BORG ヤマハ)、井手翔太(AKENO SPEED・YAMAHA)、阿部真生騎(Webike チームノリックヤマハ)の5名が名を連ねており、ヤマハYZF-R6で争う。

 そのほか、アジアロードレース選手権(ARRC)ASB1000クラスに伊藤勇樹(YAMAHA RACING TEAM ASEAN)がヤマハYZF-R1Mを走らせる。

2022MotoGP:ファビオ・クアルタラロ、フランコ・モルビデリ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)

 そして、MotoGP、スーパーバイク世界選手権(SBK)、FIM世界耐久選手権(EWC)は既報の通り。MotoGPはファクトリーのモンスターエナジー・ヤマハMotoGPからファビオ・クアルタラロとフランコ・モルビデリ、サテライトのWithUヤマハRNF・MotoGPチームはアンドレア・ドヴィツィオーゾとダリン・ビンダーが参戦する。

 2016年からバレンティーノ・ロッシ氏が主宰する『VR46 Riders Academy』の経験者を2017年からFIM CEVに参戦させたが、2022年はMoto2クラスにYamaha VR46 Master Camp Teamからケミン・クボ、マニュエル・ゴンザレスが新加入する。

 SBKはPata Yamaha with Brixx Official WorldSBK Teamからトプラク・ラズガットリオグル、アンドレア・ロカテッリ、GRT Yamaha WorldSBK Teamからギャレット・ガーロフ、野左根航汰がエントリーする。MotoGPとSBKは連覇を目指し、ラズガットリオグルはゼッケン1をつける。

 EWCは、Yamalube YART Yamaha EWC Official Teamからニッコロ・カネパ、カレル・ハニカ、マービン・フリッツが継続参戦する。

SBK初王者のトプラク・ラズガットリオグル(Pata Yamaha with BRIXX WorldSBK)

 また、国内レースを牽引し、かつ世界レベルのライダーとしてヤマハYZR-M1の開発を担う中須賀や野左根に続く人材の育成を目指し、bLU cRUの一環としてST1000やST600にエントリーするヤマハチームや所属ライダーを対象としたサポートを継続して行うという。

 さらに、「一方、レースを通じた技術開発は、全日本選手権での開発活動を中心として、環境に配慮したカーボンニュートラルに貢献する先進技術や、市販車へのフィードバックにつながる技術、レース普及に貢献する技術など、幅広い開発に力を注ぎ、3つの基本方針の達成を目指します」としている。

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