復帰直前の沖縄〈50年前きょうの1面〉2月9日「あす24時間スト」―琉球新報アーカイブから―

 1972年5月15日に沖縄が日本に復帰してから今年で50年。27年間のアメリカ施政権下から脱して「祖国」の日本に戻るカウントダウンが進む中、本土との格差是正、自衛隊配備や米軍基地の取り扱い、ドル―円の通貨切り替え問題、初の知事選など、大きな歴史のうねりに翻弄される島の住民は山積する課題に直面する、そんな時代だった。復帰した後の沖縄の発展を展望しつつも、さまざまな制度変更にさらされる行政と政治。琉球新報の紙面もその歴史の一日一日を刻んでいった。
 
 
 1972年2月9日の琉球新報1面トップは、「県庁機構決まる/六部六十課で構成/総定員は一万二千人内」との見出しで、復帰後の沖縄県庁の機構を紹介した。
 2番手の左肩には「あす24時間スト/県労強三六〇円換算を要求」「全軍労は48時間」の記事が並び、復帰に伴う円―ドル切り替えを巡る賃金への影響などについてのやりとりが続いています。ストはメーカーや小売り業や百貨店、旅行会社、交通インフラなど多岐にわたっている。
 前日から引き続き、防衛力整備の第4次防衛計画(4次防)の「予算先取り問題」を巡る国会の攻防の続編を伝えている。
 
 
 
 
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 琉球新報デジタルは沖縄の日本復帰から50年となる2022年1月から、1972年5月15日の日本復帰に向かう沖縄の様子を日々伝える当時の琉球新報紙面を、琉球新報アーカイブから転載して紹介していきます。

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