飼い主に捨てられた猫が殺処分される現実や、地域で猫を見守る活動を子どもたちに知ってもらおうと、中央大学3年生の鈴木日向子さん(21)=小田原市=らが絵本を制作した。インターネット上のクラウドファンディング(CF)で寄付を募り、県内の小学校などに寄贈している鈴木さんは「子どもたちが保護猫の問題や命の大切さを知る最初の一歩になってくれれば」と願いを込めている。
「猫と暮らす前に読む絵本『ぼくわからないよ』」と題した24ページの作品で、飼い主から捨てられても地域住民に見守られ生きる子猫と、過酷な環境で傷つきながら生きていく野良猫の対照的な運命を描いた。
昨秋にCFを展開し、目標を大きく上回る68万円が95人から寄せられた。約300冊を制作し、1月28日には小田原、南足柄市を訪れてて計約110冊を寄贈。小学校や保育園、図書館などに配られるという。