長崎県知事選 後半戦に突入 3候補が街頭でアピール

(写真右から)今回の知事選で初めて街頭演説をする中村候補=長崎市内 、街頭演説で「世代交代」を訴える大石候補=佐世保市内 、手を振って市民にアピールする宮沢候補=長崎市内

 後半戦に突入した長崎県知事選。3連休中日の12日は、現職の中村法道候補(71)が今回の選挙戦で初めて街頭活動に臨んだ。新人の大石賢吾候補(39)も負けじと「世代交代」を叫び市民にアピール。宮沢由彦候補(54)は精力的に地域を回り支持拡大を図った。
 新型コロナウイルス対策の公務に専念していた中村候補。県内の新規感染数に減少の兆しが見えてきたとして、初めて選挙カーに乗り込んだ。これまで有権者に直接思いを届けられないジレンマがあったといい、「これからが正念場。機会を得られてうれしい」。
 長崎市のチトセピア前では浅田眞澄美県議と共に演説した。1万人以上の雇用創出など3期12年の実績を紹介し、引き続き人口減少対策や産業育成に注力すると強調。「最後の4年間。不退転の決意で県政の活性化を目指す」と力を込めた。陣営関係者は「やっぱり本人がいると(聴衆の反応が)違う」と話した。
 大石候補は佐世保市で街頭活動。市中心部のさせぼ五番街前では、県の新型コロナ対策について、地域ごとの感染状況を踏まえた対応をすべきだとして「(流行から)2年たってもできていない。このままの県政でいいのか」と批判を強めた。
 「県北のにぎわいをつくる新しい4年間にするかどうか。今回はその選択選挙。何としても世代交代を」と繰り返し訴えた。自民党の城内実衆院議員も応援に駆けつけた。1週間前も同市内を回った大石候補。陣営関係者は「手を振ってくれる人も増え、反応は良くなっている」と手応えを口にした。
 宮沢候補は長崎市のみらい長崎ココウォーク前などで演説。県の石木ダム建設事業などについて「私は政党や政治家のしがらみがない。振り回されず、公平公正にジャッジしていく。正しいと思ったことを実現する」と主張した。
 政策に観光振興のための「全国的な歌の大会開催」やメンタルヘルス対策を掲げる。この日は、支援する若者らが新地中華街で音楽&トークイベントを開催。大学生や主婦らが未来への思いを語り合った。宮沢候補は「(会社)経営者として県民の声を聞き、県政に反映させる」と述べ、参加者とグータッチを交わして次の街宣先に向かった。


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