病気や事故などが原因で頭髪に悩みを抱える子どもにウィッグ(かつら)を贈る活動「ヘアドネーション」に役立ててもらおうと、長崎県南島原市立西有家小1年の安達梨乃さん(7)=西有家町=が腰まで伸びた髪をカットし提供した。「自分の髪が困っている誰かの役に立つのがうれしい」と目を輝かせた。
市内四つのライオンズクラブ(深江・布津、有家・西有家、日野江城、口加)が昨年末から活動を推進。小中学校に配布したチラシを見た母美緒さん(44)と梨乃さんが協力を決めた。
梨乃さんは3歳の七五三以降、一度も切らずに伸ばし続けてきたが、1月6日、市内の美容院で35センチカット。愛着のある長い髪を切るのをためらったこともあったが、鏡に映った自身を見て「すっきりした」と喜んだ。
美緒さんは「登校時など朝晩、梨乃の髪をとかすのが大変だった。お友達に『かわいい』と言われて本人もまんざらでもない様子」と笑顔。梨乃さんは「私の髪は今、どこの、誰のところにあるのだろう。また伸ばして協力したい」と話した。