フィリーズ球団2位の有望株・ストット 開幕ロースター入りを目指す

日本時間2月17日、60人近いマイナーリーガーが参加するフィリーズのマイナー・ミニキャンプがスタートし、「MLBパイプライン」の球団別プロスペクト・ランキングで2位(メジャー全体97位)にランクインしているブライソン・ストットは複数のグランドを移動しながら打撃、走塁、守備とトレーニングに精を出した。デーブ・ドンブロウスキー編成本部長は昨秋、ストットに対して「スプリング・トレーニングで正遊撃手の座を勝ち取るつもりで準備してこい」と伝えており、ストット自身も開幕ロースター入りを目指している。

現在24歳のストットは2019年ドラフト1巡目(全体14位)指名でフィリーズに入団。プロ入り後初のフルシーズンとなった昨季はA+級、AA級、AAA級の3階級合計で112試合に出場し、打率.299、16本塁打、49打点、10盗塁、出塁率.390、OPS.876をマークした。また、アリゾナ秋季リーグでも26試合で打率.318、2本塁打、31打点、5盗塁、出塁率.445、OPS.934の活躍。ストットはこれらの活躍によって攻守両面で自信をつけたという。

フィリーズは2014年12月にジミー・ロリンズをトレードで放出後、なかなか正遊撃手を固定できず、フレディ・ガルビス、スコット・キンガリー、ジーン・セグーラ、ディディ・グレゴリアスとレギュラーが短いスパンで入れ替わっている。J・P・クロフォードやロナルド・トレイエス、アスドルバル・カブレラ、ペドロ・フロリモンらも含め、19人もの遊撃手が起用されてきた。今季まで契約が残っているグレゴリアスは守備力の衰えが顕著で、他のポジションやDHに回る可能性もあり、ストットは球団待望の正遊撃手として期待されている。

ただし、二塁や三塁をこなす器用さも持ち合わせており、どこを守るかはチーム状況次第と言える。「もし(遊撃から別のポジションへ)動くことになったら、それはそれで仕方ないさ。僕はただ、フィラデルフィアの街とチームが勝利を手にすることを助けるために何でもやりたい。どこを守るかなんて大した問題ではないよ」とストット。ポジションは遊撃なのか、二塁なのか、三塁なのか。2022年のスタート地点はAAA級なのか、メジャーなのか。グレゴリアスとストットの正遊撃手争いは、フィリーズのスプリング・トレーニングにおける注目ポイントの1つとなりそうだ。

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