丹沢に関する文献や写真などを収集・保存している「丹沢資料保存会」の結成20周年を記念した企画展が秦野市堀山下の県立秦野ビジターセンターで開かれている。宮ケ瀬湖、丹沢湖の建設で沈んだ二つの集落の在りし日の姿を中心にパネルで振り返る。23日まで。入場無料。
同会は、丹沢ゆかりの登山家が撮影した写真や絶版になった書籍など資料の散逸を防ごうと設立された。これまでに集めた書籍は厚木市七沢の県自然環境保全センターに寄贈し、現在は丹沢を撮り続けた登山家の故奥野幸道さんの写真約3万点のデジタル化にも取り組んでいる。
展示では、「県民の水がめ」となるダム建設のため、移転を余儀なくされた宮ケ瀬(清川村)と三保(山北町)の2集落に注目。昭和20~50年代に撮影された農作業や小学校の運動会、祭りの様子などを約70枚のパネルで展示し、ダム湖に沈んだ集落の文化や伝統行事を知ることができる。