長崎県知事選 あす投票 3候補 大票田で最後の訴え

 任期満了に伴う長崎県知事選は20日、投票が行われ、即日開票される。新型コロナウイルスのまん延防止等重点措置適用下という異例の選挙戦。最終日の19日、現職と新人計3人の候補は大票田の長崎市と周辺部に集中し、最後の訴えに力を込める。
 立候補しているのは、いずれも無所属で、4選を目指す現職の中村法道氏(71)、新人の医師大石賢吾氏(39)、新人の食品輸入販売会社社長宮沢由彦氏(54)。自民党県連は大石氏を推薦したが、反発する党員が中村氏の支援に回り、保守分裂となっている。
 中村氏は、企業誘致に伴う雇用創出や高校生の県内就職率改善など3期12年の実績や経験を挙げ、「最後の4年間として不退転の決意で県政の課題に取り組みたい」と訴える。
 大石氏は、県のコロナ対策を批判し、「県内一律ではなく各地の状況に応じた対応をすべきだ」と主張。「世代交代」を掲げ、県民との対話や子育て支援などを強調する。
 宮沢氏は、県などが進める石木ダム建設事業の見直しなどを求める。「この問題を置き去りにして真の発展はない。人や自然に優しい県を取り戻したい」と意欲を示す。
 20日の投票は県内830カ所で一部を除き午前7時~午後8時に行われる。五島、西海、北松小値賀3市町の一部計11カ所では19日に繰り上げ投票が実施される。
 県選管によると、県内の有権者は2日現在、111万3806人(男51万7234、女59万6572)。


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