◆横浜DeNA1-2中日
お手本のような右打ちだった。0─2の四回1死二、三塁から横浜DeNA倉本が外角の直球を一、二塁間へ狙ったように転がした。二ゴロとなり、三走神里が生還するとベンチは「今のが一番いい形」と沸き立った。
「(中日の)セカンドとショートのポジションが後ろに下がっていた。どうやって点を取るか。キャンプで意識を植え付けられている」と倉本。チームが求める打撃を体現し、三浦監督も「最低限の仕事をしてくれた」とうなずいた。
8年目の31歳は生き残りを懸けて必死だ。沖縄・宜野湾では若手に交じって泥にまみれている。「コーチ陣が変わり、僕自身も新たなスタートだと思っている。10歳くらい年齢が若い選手から良い刺激をもらっている」
対外2試合は宮崎のグラブを借りて不慣れな一塁を守っている。自身の一塁用ミットも注文する予定で「試合に出られるチャンスがあれば、そういう一歩から頑張りたい。その時が来るまで我慢してやりたい」。遊撃の定位置を再び奪い返す覚悟がある。