「経験」か「刷新」か 長崎県知事選、きょう投票

 任期満了に伴う知事選は20日、投票日を迎えた。3期12年にわたり県政を担ってきた無所属現職の中村法道候補(71)の「経験」に次の4年間を託すのか、いずれも無所属新人で医師の大石賢吾候補(39)、食品輸入販売会社社長の宮沢由彦候補(54)に「刷新」を期待するのか、有権者の審判が下る。当落は深夜0時までには判明する見通し。
 20日の投票は、県内830カ所で一部を除き午前7時~午後8時に行われる。開票は県内21市町の各会場で、早いところでは午後8時から始まる。
 今回、自民党県連は大石氏を推薦したが、反発する党員が中村氏の支援に回り保守分裂選挙となった。また、県内には新型コロナウイルスのまん延防止等重点措置が適用され、各陣営は活動を一部制限せざるを得ず、会員制交流サイト(SNS)を活用した情報発信にも力を入れた。
 各候補は選挙戦(17日間)最終日の19日、大票田の長崎市中心部で最後の訴えを締めくくった。
 中村氏は選挙事務所近くの公園で支援者にあいさつ。「大変厳しい選挙だったが何としても所期の目的を達成し、また県民のために働く機会をいただきたい」と頭を下げた。
 大石氏も選挙事務所そばの公園でマイク納め。支援者やスタッフらに感謝の気持ちを伝え、「日本で一番すてきな古里をつくっていきましょう」と充実した表情で述べた。
 宮沢氏は鉄橋で県などの石木ダム建設計画に伴う水没予定地への思いを込めた歌を支援者と合唱。「みんなが楽しくわくわく暮らせる長崎にしていこう」と呼び掛けた。
 県選管によると、県内の有権者は2日現在、111万3806人(男51万7234、女59万6572)。


© 株式会社長崎新聞社