【鳩スタ殿の13人】#00 石井しおり(鎌倉インターナショナルFC元マネージャー)− カンボジアにインターン?!鎌倉インテルで人生が激変

2020年 成人式の後撮りを鎌倉で行った際の写真(写真は右は鎌倉インテルの吉田GM)

2018年から2021年、3年間鎌倉インテルのマネジャーを務めた、石井しおりさん。

元サッカー少女だった彼女は普通に暮らしていれば教師になっていた予定でしたが、鎌倉インテルに出会い価値観が変わり、いい意味で人生が激変。彼女の想いや人生を聞けば聞くほど、鎌倉インテルへの愛を感じます。

石井さんの人生を変えた、鎌倉インテルへの熱い想いを語って頂きました!

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鎌倉インテルを知ったきっかけは、TV番組「笑ってコラえて!」の朝までハシゴの旅酒!

2018年12月、鎌倉インテルは昇格戦に勝利し、神奈川県3部リーグから2部に昇格

ひとみ編集長本日はよろしくお願いします。早速ですが、石井さんは鎌倉インテルでどんな仕事をしていたのですか?

石井さん2018年12月から鎌倉インテルのマネジャーをし、マルタへの語学留学をきっかけに2021年の2月にマネージャーを卒業しました。

マルタから帰国してからカンボジアに行くまでの間、鳩スタでバイトしていました。

ひとみ編集長カンボジア!!!
すごいですね。カンボジアで何をしているのですか?

石井さんカンボジアでは大学を半年休学して、11月から今年の2月いっぱいまで、貧困家庭児童へ無償で教育の支援を行っている学校でインターンをしています。

先生として日本語を教えるだけではなく、イベントの企画運営や日本人のスポンサーの方々とのやり取りなど色々なことをしています。

ひとみ編集長そうなんですね〜。
ところで石井さんは、どうして鎌倉インテルを知ったのですか?

石井さん普段は見ていなかったのですが、「笑ってコラえて!」という番組朝までハシゴの旅のコーナーでたまたま大学の最寄り駅の大船駅周辺が取り上げられていたので見ていたら、当時の鎌倉インテルのマネージャーさんが取材されていたんです!

その方が鎌倉インテルでマネージャーをやっていると番組で言っているのを見て、鎌倉にサッカーの社会人チームがあることを初めて知りました。

元々私自身、小学校1年生から高校1年生までサッカーをしていていました。高校一年生でサッカーが嫌になり、サッカーから離れましたが大学に入ってから、なんらかの形でサッカーに関わりたいという想いがありました。

何となく海外に興味があったので「インターナショナル」という言葉に惹かれた事と、将来教員になるために、何かを支える側の仕事の経験がしたくてクラブのホームページの選手募集フォームからマネージャーの募集はないか問い合わせみたのがきっかけです。

カンボジアに行ったきっかけは、吉田GMの一言

ひろしまハウス(カンボジアでのインターンシップ先)でのクリスマスプロジェクトの際の写真

ひとみ編集長鎌倉インテルを知ったきっかけが、笑ってコラえて!の朝までハシゴの旅って面白いですね!すごい偶然。なぜ海外に興味を持ったのですか?

石井さん中学生の時に女子サッカーのクラブチームに入っていて、二年生のときにトルコにサッカー遠征に行く機会がありました。その時に、日本と全く違う景色や文化に驚き、海外に興味を持ちました。

ひとみ編集長そうなんですね〜。でも勇気いりませんでしたか?何かカンボジアに行くきっかけなどあれば教えてください。

石井さん東南アジアでインターンシップをしたいとクラブのゼネラルマネージャー(GM)の吉田さんに話したところ、今のインターンシップ先を紹介してくれました。

将来貧困層の子供たちの為に何かしたいという思いがあり、まずは自分の目で実際の現地の様子を見たいと思い、カンボジアにインターンシップに行くことを決意しました。

海外に行くことに対して初めはとても抵抗がありましたが、鎌倉インテルには海外でサッカーをしていた選手や海外挑戦中の選手、また海外で仕事をしていた経験のある方が多く、その方たちが海外の楽しさや海外に行っても何とかなるといった様な話しをしてくれたおかげで、今まですごく遠く感じてた海外が身近に感じるようなりました。

その中でも吉田さんが私に話してくれた「カンボジア」に惹かれ、2019年の夏に初めてカンボジアにNPOのボランティア活動をしに行きました。その時に、カンボジアに魅了され、また来たいと思いました。

でも、海外で仕事やインターンシップをするには英語が必要なのに、私は英語が全くできなかったので、4ヶ月くらいマルタ共和国に語学留学してからカンボジアに行くことにしたんです。

ひとみ編集長カンボジアって治安も悪いイメージもあるし、怖くなかったですか?

石井さん確かに不安はあったのですが、鎌倉インテルに関わる様々な人の話を聞いていたら、不思議とノリでいけるんじゃないかと思うようになって、不安も半減しました。そして行ったら、本当にどうにかなりました。

鎌倉インテルで人生が変わったというか、いい意味で人生狂わされました(笑)インテルに入る前は留学を理由に休学するとか考えたことなかったですし、同級生の皆と一緒に卒業して、普通に先生になると思っていました。

ひとみ編集長そうなんですね。
すごいなぁ、鎌倉インテルの影響力!特に影響を受けた人はいますか?

石井さん吉田さんが私がカンボジアなりマルタなり海外に挑戦するにあたって、前向きに考えられる様にうまく背中を押してくれて、気づいたらカンボジアにいました(笑)。

自分が海外に行くにあたって、鎌倉インテルの選手にも大きな刺激をもらいました。海外でサッカーをしていたり、海外挑戦をしている、同世代や年上の社会人の選手からもすごく勇気をもらい、海外って楽しそうだなと思うことができました。あと、鎌倉インテルというクラブ自体が、様々な新しいことに挑戦している姿勢にも勇気をもらいました。

自分一人では決断できなかったけど、鎌倉インテルの人達から海外に飛び込む勇気を貰いました。今までふざけてばっかりでこんな事言った事ありませんでしたが、本当は選手の皆さんの事を本当に尊敬しています。

明るくて優しいカンボジア

スカベンジャーの子供たちと初めてあった日

ひとみ編集長カンボジアでどんな経験が印象に残っていますか?カンボジアの魅力など教えてください。

石井さんカンボジア人はびっくりするくらい明るくて、エネルギッシュで、優しいんです!治安は悪いと言われていますが、良い人にも沢山会いました。

私はスカベンジャーというゴミを拾って使えそうなものを集めてたり売ったりして生活している人達のコミュニティで、日本の人と2人で毎週日曜日コミュニティ内のお店でお菓子を買って、子供たちに配る活動をしています。

そこにいる人達は生活が他の人と比べて大変だと思うのに、大人も子供もすごく明るくて。子供たちと一緒に遊んだり、子供たちのお母さんが作ってくれたご飯を食べたり、自転車で服を売りにきた人の服の中から一緒に服を選んでワイワイしたり、スカベンジャーの方たちと楽しい時間を過ごしていて、毎週本当に元気をもらっています。

スカベンジャーの人たちだけではなく、その他にも生活が苦しい人が沢山いることがカンボジアに来てわかりました。

でも、お金や食べ物がない時は近所の人と助け合ったり、見ず知らずの私に市場のおばさんがバックパックは前で背負った方がいいよとジェスチャーで伝えてくれたり、人と人とのの繋がりがすごく暖かくて、貧困に対するイメージが変わりました。

生活は苦しいのに、こんなに明るくて優しくて。何がそうさせているのだろうって。貧困について深く考えさせられました。

カンボジアはそんな素敵な人たちと美味しいご飯と人々が自由に生きている感じが魅力です。

ひとみ編集長すごい経験をされているのですね!逆にカンボジアや海外生活で大変だったことはありますか?

石井さん治安の差ですね。慣れるのに苦労しました。コロナの影響で収入が減った人や職を失った人が増えてカンボジアでは強盗も増えていて、いかに自分の身を守るか考えました。

具体的にどの様にしたらいいかは、人に聞けることは聞くけど自分で判断しなきゃいけない場面も多いです。日本の感覚で住んではいけないと思いました。

大変なことはあったけど、そんなときでもマネージャー時代に鎌倉インテルの人たちに言われた「なんとかなる」って言葉に救われましたし、実際何とかなっちゃいました。

渡航前に不安を感じていた時期も滞在中に色々あったときも、この言葉が一番気持ちを軽くしてくれました。

地域の人達や選手と近い距離で関われる事が、マネージャーの強み

周辺地域を選手やスタッフ・サポーターワンカマの皆さんと一緒にごみ拾いをした際の写真(2019)

ひとみ編集長鎌倉インテルにいて、楽しかったことはありますか?

石井さんずっと楽しかったです!私が入った時は選手がまだ全然いなくて、平日の練習も10人以下だったり。それがどんどん増えていって、今ではスタジアムもできて。

そういうチームに携われたのはいい経験になりましたし、少しでもサポートできてよかったです。

ひとみ編集長逆に大変だったことはありますか?

石井さん強いて言うなら、夏は暑くて化粧が落ちる事ですかね。夏場は特に試合中や試合後は、ずっとバタバタしていて大変でしたが。気候のことくらいで、あとはあんまり大変とは思わなかったです。

ひとみ編集長いいですね〜。楽しかったのが伝わってきます。どんなことにやりがいを感じていましたか?

石井さんマネージャーとして、地域の人達やサポーターの方々、選手と近い距離で関われたのはすごくいい経験でやりがいを感じていました。

サポーターの方たちと選手で一緒にフットサル大会をした時に、すごくみんな喜んでくれて企画は大変でしたがとてもやりがいを感じました。

マネージャーは大変なこともありましたが、ありがとうって言ってもらえたり、少しでもチームの力になれる事が嬉しかったです。

私にとって鳩スタは「帰る場所」

みんなで一緒に鳩スタの芝張りを手作業で行った際の写真(2021年9月)

ひとみ編集長素敵な経験ですね。
石井さんにとっての鳩スタってどういう存在ですか?

石井さん私にとって鳩スタは「帰る場所」です。

困った時や、何かあった時に鳩スタに行けば誰かいる感じがします。鶴田さんや原田さん、吉田さん、そしてずっと一緒に頑張った選手や、サポーターの方々も。行けばどうにかなる、家じゃないけど私にとっては安心して帰れる場所です。

そして、鎌倉インテルのサポーターの皆さんも本当に温かくて。みんなで一緒に鳩スタの人工芝を張る作業をしたり、BBQしたり、みなさん優しくて個性豊かで、一緒に活動するのがとても楽しいです。

サポーターの方々とも選手ともより深く関われるのがマネージャーの特権かなと思っています。鎌倉インテルのマネージャーをさせて頂いたおかげで、様々な方達と出会えて色々なことを経験できました。

ひとみ編集長ジンときちゃいますね。石井さんが思う、鳩スタの魅力を教えてください。

石井さん私が携わって感じたのは、自分を変えたいと思わせてくれて、その時に背中を押してくれるのが鎌倉インテルの魅力だと思いますし、そんなみんながいるのが鳩スタの魅力ですね。

選手の海外挑戦をサポートし、快く海外に送り出し、そのあとも連絡を取ってサポートしているのを見て、選手を大切に思っている鎌倉インテルの温かみを感じました。

私自身も、困った事があったら吉田さんやオーナーの四方さんに連絡して助けてもらったり。本当、お世話になりっぱなしです。

石井さんそしてサポーターの数が多い!規模が大きくて、沢山の人に愛され支えられているのもインテルの魅力です。

人生が変わるきっかけに

マネージャー卒業の日に胴上げで送り出してもらった時の写真(2021年2月)

ひとみ編集長石井さん自身の夢や目標はありますか?

石井さん今は明確な目標はありません。

元々は貧困層の子供の支援をしたかったけど、実際にカンボジアに来てみて、綺麗事では解決できない様々な問題を知った今では、そのゴールは変えるべきだと思っています。

なので、これからもっと視点を変えたり深掘りしていって、その中で見えてきたものに向かって行こうと思っています。

正直迷っている部分はありますが、大学を卒業したら、どんなかたちでかは分かりませんがカンボジアに戻ってきたいと思っています。

ひとみ編集長今後の鳩スタに何を期待することはありますか?

石井さん一番は、無くならないで欲しい。先ほど言ったように鳩スタは私にとって形ある、帰る場所なので。

私だけではなく、鳩スタを通じて、色な人と繋がったり、地元でサッカー見れて嬉しいとか、元気がでた人が多いのではないかと、鳩スタでスタッフとしてのバイトをしていたときに感じました。無くなって欲しくない人は本当に多いと思います。

マネージャーを3年間務め、その後鳩スタのスタッフとして関わった経験から伝えたいのは、とりあえず鳩スタには色々な人がいるので鳩スタに来て、鎌倉インテルにちょっと関わったら、何か変わりますってことを伝えたい。

大きな変化か小さい変化かは分からないけれど、絶対何か変わる。鳩スタに来て、ぜひ鎌倉インテルを見て欲しいです。

編集後記

今まで吉田GM、堀米さん、武田コーチ、そして石井さん。4名の方に取材させて頂きましたが、みなさん共通して「鎌倉インテルに関わって人生が変わった」と話していたこと。

鎌倉インテルを通して、人と繋がり、勇気をもらい、自分が思いもしなかった事にチャレンジする。みんなが応援してくれるから、夢が形になっていく、パワーを感じました。

何かチャレンジしたい、自分を変えてみたい。そんな時は、鳩スタに行くと何かチャンスが訪れるかもしれません。

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