長期療養「医療機関で」7割 コロナ禍で在宅不安視か 栃木県民調査

3年ぶりに改訂された在宅医療に関するリーフレット

 病気やけがで長期療養が必要になった場合に医療機関で過ごしたいと考えている県民が68.8%に上ることが20日までに、県の在宅医療に関するネットアンケートで分かった。これまでの県の各種調査では自宅という回答が多く、傾向が異なった。新型コロナウイルス感染拡大で、自宅療養者への医療体制が不安視されたことが心理的に影響したとみられる。

 アンケートは昨年12月、在宅医療の認知度や提供体制づくりの課題を把握するために実施。10代~70歳以上の477人から回答を得た。医療機関を希望した人の理由(三つまで回答)は「急に病状が悪化したときに安心」が68.6%、「家族に負担を掛ける」が68.0%、「高度な医療で病気やけがを治したい」が46.6%と続いた。

 設問や回答者の抽出方法は異なるが、2019年度の県政世論調査では、長期療養が必要な場合に自宅で療養したいと考えている県民は57.0%だった。今回のアンケートでは自宅療養を選んだ県民は26.2%と半減した。

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