【新型コロナ】神奈川県、重点観察の対象者縮小 自宅療養者で24日から 配食サービスなど限定も 

神奈川県庁

 新型コロナウイルス感染症を巡り、神奈川県は24日から、自宅療養者の中で重点的に健康状態を観察する対象者の範囲を見直す。65歳以上もしくは2歳未満などに限定し、現状よりも対象者を縮小させる。オミクロン株で重症化する人の特性を踏まえた対応としている。

 入院の必要はないと判断された自宅療養者の中で、県は重症化リスクを考慮した一部の人を「重点観察対象者」として扱い、それ以外の療養者には療養支援の内容を省略してきた。24日から新たに自宅療養する人は、▽65歳以上もしくは2歳未満▽40~64歳で重症化リスクがある▽年齢にかかわらず妊娠している▽血中酸素飽和度95%以下─のいずれかの条件を満たせば重点観察対象者として扱う。

 現状の条件は▽50歳以上もしくは5歳以下▽基礎疾患、妊娠などの重症化リスクがある▽血中酸素飽和度95%以下─だった。

 重点観察対象者以外の人には、食料や日用品を届ける配食サービスは経済的な事情がある人に限定する。血中酸素飽和度を測定するパルスオキシメーターは、健康に不安があれば数量の範囲内で貸与する。電話による安否確認は、重点観察対象者の中でも年齢や基礎疾患の有無などによる県独自の基準「入院優先度判断スコア」に基づき、5点以上の人が対象。

 今回の変更は厚生労働省の通知や、オミクロン株の重症化データなどを考慮した対応という。見直しを議論した19日の感染症対策協議会後、黒岩祐治知事は「県民に丁寧に説明していく」と話した。

 重点観察対象者以外が利用できる「自主療養制度」の対象年齢も24日から、従来の6~49歳を2~64歳に拡大すると決めた。

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