栃木県 足利市西宮町の両崖山火災発生から1年を迎えた21日、現場近くの大岩町にある大岩山多聞院最勝寺の本堂で、再発防止を願う火伏せ法要が行われた。
法要は午前10時すぎに始まり、地域住民や登山者ら約10人が参列。和太鼓や般若心経が響き、沼尻了憲(ぬまじりりょうけん)住職(70)が護摩祈祷(きとう)を行う中、参列者が山の無事や再生を願って火に乳木をくべていった。
同寺はこの日、火伏せの御利益があるとされる同寺山門の金剛力士像(市指定文化財)を描いた紙製の「火難除札」を、参拝客に頒布した。山林火災が鎮火に至った3月15日まで行う予定。
足利市内での山行が日課という前橋市、酪農業井上正彦(いのうえまさひこ)さん(50)は「火災後に一変した景色を忘れてはいけない。お札を手元に置き、後々まで伝えていきたい」と話していた。