全九州高校新人ラグビー 長崎北陽台 5大会連続で選抜へ 加治木工に55-0

【第5代表決定戦、長崎北陽台―加治木工】後半1分、長崎北陽台のフランカー亀井がディフェンスを振り払って前に出る=熊本県民総合運動公園

 ラグビーの第44回全九州高校新人大会最終日は22日、熊本市の熊本県民総合運動公園で敗者戦(第5代表決定戦)2試合が行われ、長崎1位の長崎北陽台は加治木工(鹿児島2位)に55-0で快勝して、5大会連続で九州6枠の全国選抜大会(3月24~31日・埼玉)出場権を獲得した。
 長崎北陽台は前半7分、連続攻撃からWTB馬場が先制トライ(ゴール)を決めると、その後もフランカー三浦、CTB中村、フランカー亀井が次々にトライ(ゴール)。前半を28-0で折り返した。後半もナンバー8白丸、ロック久保らFW陣が前に出て5トライ(1ゴール)を追加。加治木工も長崎北陽台のミスに乗じて果敢に攻めたが、最後まで防御網を突破できなかった。
 長崎北陽台のほか、高鍋(宮崎1位)が名護(沖縄1位)を38-10で下して、全国選抜大会出場権を手にした。

◎“らしさ”は随所で 「チーム まだ始まったばかり」

 納得できる内容ではなかったが、しっかりと勝ち切った。第5代表決定戦に臨んだ長崎北陽台が加治木工(鹿児島)を55-0で退け、順当に全国選抜切符を獲得。主将のナンバー8白丸が「今大会の3試合目で気の緩みが出た」と反省しきりの試合にはなったが、随所に長崎北陽台らしい接点の強さ、総合力の高さは示すことはできた。
 今大会は組み合わせが決まった時点で、準々決勝の東福岡(福岡1位)戦に照準を合わせてきた。結果は4トライを奪われて敗れたが、白丸、ロック久保、フランカー亀井らを軸に何度も押し込むことはできた。接点の攻防も含めて、一定の手応えはつかめた。
 この日は序盤から攻め込みながら、ハンドリングエラーなどで好機を逃し続けた。攻守両面でセットやリアクションが遅れ、それが連係の悪さにつながった。9トライを奪っての快勝ではあったが、品川監督が「自分たちに何が足りないのかを痛感できた。それをどうしていくのかがこれから」と選手たちの奮起を促す内容だった。
 次の舞台は約1カ月後の全国選抜大会。白丸は今回の反省も込めて「このチームはまだ始まったばかり。もっといろんなことにチャレンジしていける大会にしたい。どこまで勝つとかではなく、自分たちにフォーカスしてベストを尽くす」とまずは自分たちの成長に重きを置いていた。


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