サンリオの人気トップ、今春から中井町の宣伝役に

中井町役場

 人気キャラクター「シナモロール(シナモン)」に神奈川県中井町の宣伝役になってもらおうと、同町は、今春からサンリオとキャラクター使用契約を結ぶことを明らかにした。町によると、サンリオとの契約は県内自治体では初めてで、町の“ゆるキャラ”の「なかまる」とタッグを組んで地域のイベントに登場したり、町独自のグッズも展開していくという。

 シナモロールは大きい耳が垂れ下がった白い子犬の男の子で、くるくる巻いたしっぽが菓子のシナモンロールに似ていることから名付けられた。2001年に誕生して以来、その愛らしい見た目からたちまち人気が集中。20、21年のサンリオのキャラクター人気投票ではハローキティやポムポムプリンの“強豪”を抑えて1位に輝いた。

 東京都品川区の観光大使を務めるなど地域振興にも尽力するシナモン。中井とシナモンはこれまで何の縁もゆかりもなかったが、人口減に苦しむ町が人気者にあやかろうと昨秋からサンリオと交渉し実現した。

 町は来年度一般会計予算案にキャラクター使用料や移住促進策などを盛り込んだシティプロモーション事業として1285万円を計上した。

 サンリオとは4月から1年契約で、町の刊行する広報紙にもシナモンが登場。町内で開催するイベントにも「なかまる」の着ぐるみとともに参加して子どもたちを盛り上げる。

 さらには独自にグッズを作成し、ふるさと納税の返礼品に加えるプランも。今年度は約9千万円の寄付の見込みだが、来年度予算案には“シナモン効果”を期待して1億2千万円の寄付を計上した。

 杉山祐一町長は「子どもからお年寄りまで人気のキャラクター。少しでも若い世帯の定住促進につながれば」と期待を寄せた。

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