自宅待機の児童生徒、オンライン学習大幅増 コロナで学校個別対応 長崎市議会

 定例長崎市議会は25日、一般質問が始まり3人が登壇。橋田慶信教育長は、新型コロナウイルスに感染するなどして自宅待機となった児童生徒に対しオンライン学習で個別に対応した学校は今月時点で、市立小で約8割、市立中で約7割に上ったことを明らかにした。昨年6月の時点ではいずれも1割に満たなかったが、大幅に増えた。西田実伸議員(市民ク)への答弁。
 市教委によると、1月11日から2月22日までに、陽性者や濃厚接触者となった市立小中の児童生徒は計1541人。このほか感染に不安を感じたり、家族に風邪の症状があったりするなどして登校を見合わせた子どももいて、市立小と市立中のほとんどで、自宅待機の児童生徒がいたという。
 「GIGAスクール構想」の一環で、児童生徒に1人1台のノートパソコンが割り当てられ、本年度から本格的に活用を始めた。自宅待機の児童生徒に対しては、リモートでの授業や課題の配信などを実施した。市教委はオンライン学習での活用状況を調査しており、今年に入り自宅待機者が増えた上、積極的な活用を働き掛けたことが割合増加につながったという。
 橋田教育長は新年度からパソコンの家庭への持ち帰りを順次始めるとして、「自宅待機の児童生徒へのオンライン学習を充実させ、登校できないことでの学力の格差が生じることのないようにしたい」と述べた。


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