2年ぶり 定員の3分の2超 合格者次第で統合回避 日光明峰高22年度出願者

学校の魅力化・特色化に取り組んでいる日光明峰高=25日午後、日光市久次良町

 2022年度県立高全日制一般選抜入試の出願が確定した25日、小規模特例校の日光明峰高の出願者は前年度比17人増の33人だった。魅力ある学校づくりに向けた取り組みが功を奏し、出願者は21年度の2倍以上となった。特色選抜の合格内定者22人を合わせた人数は55人で、2年ぶりに募集定員の3分の2を上回る。22年度の入学者が3分の2を下回った場合は統合などが検討されるが、合格者数次第ではひとまず避けられそうな見通しだ。

 県内で唯一「日光」と名が付く同校は、少子化の影響などにより18年度から1学年4学級以上の適正規模の維持が困難な特例校となった。特例校には2学級と3学級があり、同校は2学級特例校。第2期県立高校再編計画で、2学級特例校は生徒募集3年目以降に入学者が2年連続で募集定員の3分の2未満になった場合、地域とも十分協議し、原則統合などを行い募集を停止するとされている。

 同校の募集定員は80人で、3分の2を満たすには54人以上の入学者が必要。21年度の入学者は40人だったが、今回の一般入試で32人以上が合格し、特色選抜の合格内定者を含めて辞退者が出なければ、入学者は定員の3分の2を上回る。

 特例校では地域住民らが学校運営に関わる「学校運営協議会」が組織されており、各校は志願者確保に向け、学校の魅力化・特色化に努めている。

 同校は小規模校ならではのきめ細かな指導に加え、21年度は県立高初のeスポーツ部とゴルフ部の新設、独自科目「日光学」の充実など地域資源を生かした取り組みを進めてきた。また、市内だけでなく近隣市町の中学校などにも教員が積極的に訪問し同校の魅力をPRしている。

 来月7日に学力検査を控えることから、吉川孝昭(よしかわたかあき)校長は「受験生には試験を精いっぱい頑張ってもらい、ぜひ明峰高に入学してほしい」と話した。

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