ニセ電話詐欺9回防ぐ 対馬の「ファミマ」に長崎県警本部長感謝状 従業員へ署長感謝状も

本部長感謝状を受けた播磨店長(左から2人目)と署長感謝状を受けた佳乃さん(同3人目)=対馬南署

 ニセ電話詐欺被害を未然に防いだとして、対馬南署は25日、長崎県対馬市の「ファミリーマート対馬厳原大手橋店」(播磨亨祥店長)の従業員、播磨佳乃さん(47)に署長感謝状を贈った。2016年の開業以来、同店が被害を防いだのはこれで9回目。模範となる功労があるとして同店に県警本部長感謝状も伝達された。
 同署などによると、昨年12月26日午後、60代女性が来店し、30万円分の電子マネーを購入しようとした。レジで応対した佳乃さんは女性が動揺しているのに気づき、声掛けをするなどして被害を防いだ。
 女性はメールや男からの電話で、約1年前の電話料金が未納で、延滞金も発生していると言われたという。今回の事例も合わせ、同店が防いだ被害の総額は計約120万円に上る。
 同署であった贈呈式で、野中研治署長から本部長感謝状を受け取った播磨店長(44)は「今後も地域の皆さんが安心して買い物できる環境づくりに努めたい」、署長感謝状を受けた佳乃さんは「詐欺に遭っている人は少し様子が違う。声掛けを今後も続けたい」とそれぞれ話した。
 野中署長は「皆さんのおかげで何十万、何百万という金が犯人に渡らず、島民が被害に遭わずに済んだ」と感謝を述べた。


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