上越市6地区 灯の回廊 夜を照らすキャンドル 幻想的な雰囲気 来場者喜びの声

 無数のキャンドルで冬の夜をほのかに照らすイベント「灯(ともしび)の回廊」が26日夜、上越市の6地区で開かれた。

 安塚区、大島区、浦川原区、牧区、高士区、名立区不動地区の6地区がそれぞれ実行委員会を組織して行うキャンドルイベントで、イベントを行う雪広場や地区内の道路などで雪灯籠をともす。今年は昨年に引き続き、感染症対策でイベント規模を一部縮小しての実施となったが、日没とともに地元市民や観光客が訪れ、幻想的な雰囲気に喜びの声を上げたり、写真を撮ったりしていた。

 このうち牧区の「ふるさと村茶屋」では周辺を合わせて約1400個の雪灯籠を設営。かやぶき屋根が特徴の木草庵のライトアップも行われ、来場者は雪灯籠の間を歩くなどして楽しんでいた。

牧区のふるさと村茶屋。無数の雪灯籠と、かやぶき屋根のライトアップが来場者の人気を集めていた

 新潟市から訪れた土田晋さん(37)は「とてもきれい。町全体でやっている感じがうれしい。時間が許す限り、たくさんの会場を見て回りたい」と話していた。

◇青空の下で設営 個人や企業で雪像作り

 26日の日中には、イベントが開かれる雪広場や道路沿いで、雪灯籠や雪像の設営といった準備作業が行われた。

 主催団体や住民団体による設営だけでなく、個人や企業単位で作る雪像も「灯の回廊」の名物。浦川原区横川の大陽開発は、毎年大きな雪像を敷地内に作り、国道253号を通行する人の楽しみとなっている。今年は巨大なろうそくと、人がさまざまなポーズで躍動する姿を表現。オリンピックで話題となった競技紹介ピクトグラムがイメージ元になったという。

会社敷地内や自宅前で雪像作り。日光で解けないよう、注意を払いながら作業を進める(浦川原区、大陽開発)

 作業は25日から始まり、重機も使用。〝もぐもぐタイム〟で休憩を入れながら、和やかに作業を進めていた。今回が初参加という市川真大さん(19)は「大きな斜面を作るのが大変。和気あいあいとした雰囲気で作業ができて楽しい。多くの人に楽しんでもらえれば」と話していた。

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