サッカーJ2 V長崎、開幕3戦2敗 先制実らず、甲府に1-2

【V長崎―甲府】逆転負けしたV長崎。前半17分、村松(右端)が相手FWと競り合う=諫早市、トランスコスモススタジアム長崎

 明治安田J2第3節第1日(5日・トランスコスモススタジアム長崎ほか=5試合)V・ファーレン長崎は甲府に1-2で逆転負けして、またも今季初勝利をつかめなかった。これで2連敗となり、通算1分け2敗(勝ち点1)で暫定19位。
 V長崎は前半10分、右サイドへの展開から、クリスティアーノの低く速いクロスを都倉が左足で合わせて先制した。その後も押し気味に試合を進めたが、42分に甲府の長谷川に中央からシュートを決められて追いつかれると、後半は勢いづいた相手に苦戦。23分に守備の連係ミスで与えたCKから勝ち越し点を許した。終盤は攻撃的な選手を入れてゴールを狙ったが、甲府にかわされた。
 熊本は大宮を破って今季初勝利。J2初参戦の岩手は琉球に逆転勝ちした。
 第3節最終日は6日、各地で6試合を実施。第4節は12、13日、各地で計11試合が行われ、V長崎は12日午後2時から諫早市のトランスコスモススタジアム長崎で大分と対戦する。

◎開幕3戦2敗 松田体制下で初の連敗

 松田監督が指揮を執り始め、33試合目にして連敗は初めて。今季はまだ第3節であることを踏まえれば気掛かりだ。V長崎はハーフタイム間際に追いつかれ、ミス絡みで逆転を許す後味の悪い黒星となった。就任以降で逆転負けは2度目。1度目に続いて、今回も甲府から喫した。
 歯車がかみ合わない。V長崎は立ち上がりに1点を得て守り勝つ意識が働きすぎたのか、結果的に奪う姿勢に乏しくなって守勢に。じりじりとラインを押し下げられ、修正できないまま2点を献上した。
 「自分たちの時間帯じゃない時にどうしのぐか。そのベクトルが合っていない」と都倉は振り返る。あえてボールを持たせるか、それともプレスで取りに行くのか。選手間で同じ絵を描けず、迷いが判断の遅れやあいまいなプレーを招いた。
 ゾーンディフェンスをベースに、FWのポストプレーと両サイドのクロスを起点に攻撃を繰り出すのが昨季から継続する指揮官のスタイルだ。相手から研究されるのは承知の上。それを上回る質の高さで打開するはずだったが、開幕3試合とも不発に終わり、カイオセザールは「機械的にクロスを上げる形も悪くないが、自分たちはもっといろんなことができる。工夫しないといけない」と指摘する。
 試練は続き、次節は昨年末の天皇杯で準優勝した大分がトラスタに乗り込んでくる。「歯車が狂ったところを逆に回すのはエネルギーがいるけれど、みんなで苦しみを乗り越えるしかない」と松田監督。一戦必勝。結果にこだわりたい。


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