終戦後の米兵描いた似顔絵など公開 横須賀で近現代史料360点展示 小学校洋風校舎の写真も

終戦後に描かれた米兵の似顔絵コレクションなどが並ぶ「新着資料展」=横須賀市自然・人文博物館

 神奈川県の横須賀市自然・人文博物館(同市深田台)に、この10年間で収蔵された近現代史料を紹介する「新着資料展」が5日、同館で始まった。終戦後に米兵向けの日本土産として描かれた似顔絵コレクションを初公開するほか、市立小中学校の古い写真など、横須賀ならではの資料約360点が並んでいる。入場無料。

 米軍関係者の似顔絵は、終戦後に横須賀などで活動していた日本人絵師の子孫から寄贈された78枚を初公開した。当時横須賀に駐留していた米軍関係者らの軍服姿のほか、親子のほほ笑ましい似顔絵、愛犬やオートバイとともに描かれたものもあり、水彩や鉛筆でまるで写真のように繊細に表現されている。

 学校資料では、今年創立150周年を迎える汐入小と豊島小を中心に展示。1928(昭和3)年に改築した汐入小の洋風の校舎写真や、52(同27)年の豊島小の創立80周年アルバムなど貴重な資料を集めた。

 担当した学芸員の菊地勝広さん(49)は「身近な資料から横須賀の歴史を体感してもらえれば」と来場を呼び掛けている。

 6月19日まで。月曜(祝日の場合は翌日)休館。問い合わせは同館電話046(824)3688。

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