162試合開催に望み? 機構側が明日を交渉期限にすることを提案か

「ジ・アスレチック」のエバン・ドレリッチ記者によると、メジャーリーグ機構とメジャーリーグ選手会の弁護士が日本時間3月8日に話し合いを行い、明日も再び交渉を行う予定となっているようだ。ドレリッチ記者は、関係者の話として「メジャーリーグ機構は162試合開催、サラリー全額支払い、フルシーズンのサービスタイムの3つについて、火曜日(日本時間3月9日)をデッドラインとすることを提案した」とツイート。これが事実であれば、まだ162試合開催の可能性は残されているということになる。

2022年のレギュラーシーズンは、すでにロブ・マンフレッド・コミッショナーによって各球団の最初の2シリーズがキャンセルされることが発表されている。本来、日本時間4月1日に開幕するはずだったが、最短で日本時間4月8日スタートに変更され、マンフレッド・コミッショナーはキャンセルした試合を振替開催せず、キャンセルされた試合のサラリーは支払わない方針を明らかにしていた。

ここにきて機構側が162試合開催やサラリー全額支払いの可能性をチラつかせているのは、選手会からさらなる譲歩を引き出すための戦略であると思われる。ドレリッチ記者は「おそらく、開幕日が延期されたとしても、シーズンの最初の2シリーズの日程を再調整することは可能なのだろう」と伝えているが、機構側は162試合開催やサラリー全額支払いをエサとして、選手会から大幅な譲歩を引き出すことを狙っているのだろう。

ドレリッチ記者は「サラリー、サービスタイム、スケジュールは(機構側が)一方的に決められるものではなく、交渉が必要である」とも伝えている。レギュラーシーズンが短縮されれば、サラリーやサービスタイムの扱いについて両者が対立するのは確実であり、さらに交渉が長引くおそれもある。なお、明日の労使交渉で合意が成立しなければ、レギュラーシーズンがさらに1週間分キャンセルされるのは確実であるとみられている。

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