「音楽で支援を」広島でもコンサート 被爆地からのメッセージ

ウクライナとロシアの両方にルーツを持つ家族。戦争に苦しむ人たちの助けになりたいとチャリティーコンサートを開きました。

日本人の父とウクライナ人の母を持つ平石英心さん(14)。共演するのは幼なじみの岡野純大さん(16)。

コンサートの収益金でウクライナを支援したい。そんな思いでチャリティー演奏会に向け練習をしていました。

岡野純大さん「ウクライナの苦しんでいる人たちにもコンサートの様子を送るので、音楽で心が安らいでくれるといいかな」

平石英心さん「武器とかじゃなくて、薬とか食べ物に使って、市民たちに使おうと思います」

英心さんの母・エレナさん(42)はウクライナ出身。居ても立っても居られない気持ちで毎日を過ごしています。

叔母のラリーサさんは叔父のビクトルさんと共にウクライナ中部の都市ドニプロに住んでいます。

叔母とビデオ電話

ラリーサさん「きょうはドニプロで始まった。安全なところだったが爆弾が2つ落ちました。夜中に起きて地震だと思って大変だった」

ドニプロはエレナさんにとっても故郷。

エレナさん「戦争を止めなければならない力、その力って何だろうねって、私たち一般人は何ができるか、私も朝から晩まで考えてるけど」

ロシア人の母ウクライナ人の父のもとに生まれ、学校ではロシア語もウクライナ語も習いました。

エレナさん「(ロシアとウクライナは)きょうだいの国だと思っている。そういう思いが強い。今の戦争に対して本当に考えられない」

広島に来たのは21歳の時。日本語を学び浄水会社に就職。

夫・雅史さん(63)と結婚し3人の子どもを授かりました。英心さんと双子の兄・幸一さん(16)、大志さん(16)です。

長男・大志さん「自分たちはウクライナで生まれ育ったわけではないので、お母さんの方がもっとつらい立場なんじゃないのかな」

最後にウクライナを訪れたのは去年7月。親戚の結婚式でした。

美しく輝いていた街。その景色を共に見た英心さんと幼なじみの岡野さんが奏でるウクライナへの祈り。

被爆地・広島から伝えたいことは…

岡野純大さん「みんなで平和/Peaceを守ろう」

平石英心さん「Let’s Play(音楽を弾いて) Pray(願う) for Ukraine」

「ウクライナが平和にちょっとでもなれるように弾きたいな」

エレナさん「私の大好きなドニプロとウクライナ。私はあなたと一緒、あなたのことを祈りますと書きました」

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