河井事件 最終局面へ 県議ら34人起訴 “徹底抗戦”も 広島

河井夫妻による大規模買収事件で14日、県議ら9人が在宅起訴25人が略式起訴されました。

辞める人、裁判に臨む人、議員の対応が分かれています。

河井夫妻から現金200万円を受け取った元議長は、12期の県議生活に終止符を打ちました。

奥原信也県議「私の不注意というか誠に申し訳なく思う。本当に自分自身が残念に思う」

奥原県議は受け取った200万円を全国の被災地に寄付したことを明かし、政界から引退する意向を示しました。

今後は一市民として地元に貢献していく考えです。

奥原信也県議「(公民権停止され)5年経つと90歳になる。(再出馬は)そういうことはありませんし、元気な間は呉市を地域の人と一緒にとにかく災害復旧に全力を尽くす」

県議会では辞職願を提出していた奥原県議ら、略式起訴された4人の辞職が認められました。

辞職ドミノの一方で議員の職にとどまり裁判に臨む人もいます。

佐藤一直県議「私の言い分と検察の言い分のどちらが正しいのか判断を裁判所にお任せしたいと思っていますし、無罪判決が出ることを信じています」

在宅起訴された佐藤一直県議は、河井夫妻の裁判に証人として出廷したときに検察の意向に沿った証言を拒否したため「起訴されることは覚悟していた」と

話しました。

佐藤一直県議「私にとって不起訴になるかどうかより真実を述べることの方が重要。これからの裁判でも正直な気持ちを話して全てを法廷で明らかにしたい」

在宅起訴された渡辺典子県議は検察の捜査を真っ向から否定しました。

渡辺典子県議「数十回も執拗な取り調べを受け自白を強要されました。検察の捜査はまさに脅しであり、人質捜査そのものと言わざるを得ません」

受け取った現金は自民党の支部から毎年受け取っているもので政治資金収支報告書に記載しているとして、「適法で買収ではない」と説明しました。

一方で「党に迷惑をかけたくない」として、自民党から離党する意向を伝えたことを明らかにしました。

渡辺典子県議「私は無罪です。法廷で全てを明らかにして無罪を勝ち取ることで検察と刑事司法の欠陥を提起するとともに、国民に信頼される法整備の議論をするきっかけとしてほしいと思います」

県議会の一部会派は2人の県議に対する辞職勧告決議案の提出へ向けて調整を進めています。

県議会は会期を18日まで延長し対応することを決めました。

自民党県連の中本会長代理は在宅起訴された党所属の広島市議について、近く党紀委員会を開き対応を検討する考えです。

自民党県連 中本隆志会長代理「在宅起訴された被告としての立場で裁判をされる。自民党としては政治のなかで起こった事件ですし、このまま自民党にいてやるのは適切でない」

議員を続ける人、辞める決断をした人…

前代未聞の大規模買収事件は最終局面へと向かっています。

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