【新型コロナ】中国全土でオミクロン株急拡大 新規感染者、先週の10倍

 中国政府は15日、14日に確認された新型コロナウイルスの国内における市中感染者(無症状含む)が5154人だったと発表した。先週の10倍となっており、最初期の武漢での感染拡大時に記録した以来の多さとなった。

ロックダウン政策継続も、経済への影響懸念される

 中国全土で新規感染者数が5000人を越えるのは、2020年2月に湖北省武漢市で世界で最初に大規模に感染拡大して以来となる。これまで中国政府は感染拡大した地域を封鎖して外出禁止にするロックダウンを行い、その間の徹底的な検査で収束が確認されるまで封鎖を解除しない強い行動制限策をとっており、今回も吉林省長春市や広東省深圳市、東莞市などで計300ヵ所が封鎖されている。

 この措置は住民に対してだけではなく、工場封鎖など企業の経済活動も強く規制している。例えばトヨタ自動車の現地法人は14日から長春市にあるSUV生産の生産工場を操業停止、上海などでは商業施設も封鎖対象となっており、経済への悪影響が懸念される状況だ。

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