ホンダF1の7年間が詰まった1冊『歓喜——ホンダF1 苦節7年、ファイナルラップで掴みとった栄冠』が3月24日に発売

 3月24日、株式会社インプレスより、『歓喜——ホンダF1 苦節7年、ファイナルラップで掴みとった栄冠』(著者/尾張正博)が発売される。

 著者の尾張は、autosport webでも昨年『レッドブル・ホンダ密着』などを執筆しているジャーナリストで、昨年は日本人として唯ひとり、全22戦を現場で取材した。

 2020年はコロナ禍で現場での取材を断念せざるを得なかった尾張が、2021年に取材を再開させたのは、ホンダF1の最後の1年を取材し、1冊の本にまとめるためだった。

「もしかしたら、ホンダF1を取材する最後の1年になるかもしれない。そう思ったら、コロナ禍でも現場へ行って取材しなければという気持ちになった」(尾張)

 それだけではない。1993年からF1の取材をスタートした尾張は、日本の自動車メーカーがF1でチャンピオン争いする姿を現場で見たことが一度もなかった。「もしかしたら、2021年はその最初で最後のチャンスになるかもしれない」と感じた尾張は、コロナ禍でも全戦を取材するため、海外にとどまって転戦する決断を下した。

 取材を進めるうちに、これまで明かされてこなかった事実が次から次へと出てきた。取材はほぼ1シーズンを費やし、シーズン終了後も続いた。最後の取材は、2022年1月26日。脱稿は2月1日だった。編集作業は2月下旬まで及び、3月上旬にようやく第1刷ができ上がった。

 その本を手にした昨年までホンダF1でマネージングディレクターを務めていた山本雅史(MASAコンサルティング・コミュニケーションズ)は、こう語る。

「尾張さんから、2019年に『ホンダF1をテーマにした単行本を出版したい』という相談を受けたとき、私自身もホンダのF1活動を何か形に残したいという思いがあった。2020年に、2021年限りでF1参戦を終了するとホンダが発表した後、再び尾張さんから単行本の話をいただいたときは、ぜひ協力したいと思いました」

 山本がこの本に託した思いは、レース結果やニュースだけではわからない部分だという。

「この本で特に読んでほしい部分は、F1というのは1チーム2台のマシンをレースで走らせるために、その影で何百人というスタッフが仕事しています。そして、成功を収めるために大切なことは、そのスタッフたちがいかにひとつにまとまるかというチームワーク、そしてひとつにまとめるリーダーの統率力です。この本ではホンダがひとつになり、さらにレッドブルと組んで、最後はレッドブル・ホンダとして、見事にひとつにまとまって、メルセデスを倒したことが鮮明に描かれています」

 全11章33話から成るストーリーには、ホンダのF1活動が成功に至るまでの7年間に、いままで明かされてこなかったエピソードがいくつも詰まっている。これを読めば、ホンダのスタッフが歓喜し、人目をはばからず涙を流した理由がわかるはずだ。

元ホンダF1山本雅史マネージングディレクターと著者の尾張正博氏
2021年F1最終戦アブダビGP終了後、フェルスタッペンのタイトル獲得を喜ぶホンダのスタッフ

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<書誌情報>
書名:歓喜 ホンダF1 苦節7年、ファイナルラップで掴みとった栄冠
著者:尾張正博
定価:1760円(本体1600円+税10%)
電子書籍価格(紙書籍と同時発売予定):1760円(本体1600円+税10%) *インプレス直販参考価格
判型:四六版 (天地188mm×左右128mm)
ページ数:276P(口絵4C4ページ+本文1C272ページ)
発売日:2022年3月24日(木)
ISBN978-4-295-013655
発行発売:株式会社インプレス

商品ページ(URL)
Amazon.co.jp:https://www.amazon.co.jp/dp/429501365X
インプレスブックス:https://book.impress.co.jp/books/1121101074

全国書店、オンライン書店で発売

<書籍内容紹介文>
ホンダF1、熱き戦いの物語
セナ以来、30年ぶりにチャンピオンを獲得したホンダF1、熱き戦いの物語。2021年最終戦で劇的な勝利を挙げ、歓喜のチャンピオン獲得。しかし、ホンダがF1に復帰してからの7年間は茨の道だった。「こんなエンジン、いますぐゴミ箱へ捨てたほうがいい」とまで言われたマクラーレンとのコラボ。そこから、トロロッソ、レッドブルとの共闘も始まり、オーストリアGPで復帰後初優勝。一方でF1撤退も決定し、ラストイヤーへと突入。苦節7年の戦いはクライマックスへ。ホンダF1、戦いの舞台裏を克明に描いた珠玉の一冊。ありがとう!HONDA

<著者プロフィール>
尾張正博(おわりまさひろ)
1964年、仙台市生まれ。ベースボール・マガジン社でテニスマガジンの編集者を務めた後、1993年にフリーランスとしてF1の取材を開始。1998年から2001年まで、F1速報誌「GPX」の編集長を務めた後、2002年から再びフリーランスとしてF1グランプリを全戦取材。コロナ禍で行われた2021年のF1シーズンを日本人ジャーナリストとして唯一人、全戦現場取材し、ホンダのラストイヤーを追い続けた。F1速報、auto sports WEB、Numberなどに寄稿。主な著書に「トヨタF1、最後の一年」(二玄社)がある。

<目次>
はじめに

第1章「胎動」
第1話「最後の会議」
第2話「損失補填」
第3話「マクラーレンとの契約」
第4話「ザウバーとの覚書」

第2章「再出発」
第5話「トロロッソ」
第6話「マクドナルド会議」
第7話「契約解消」

第3章「見えてきた光明」
第8話「新たな道」
第9話「3年目の挑戦と挫折」
第10話「ホンダ・ジェットからの金言」

解説コラム RA616Hから617Hへ

第4章「捲土重来」
第11話「体制変更」
第12話「命運を懸けたスペック2」
第13話「超高速燃焼」

第5章「復帰後、初優勝」
第14話「八郷社長からの許与」
第15話「エンジン11、ポジション7」

第6章「活動終了」
第16話「費用対効果」
第17話「苦渋の決断」
第18話「新骨格」

第7章「3つの喜び」
第19話「退職」
第20話「お守り」
第21話「セナとホンダ」
第22話「退任前のメッセージ」

第8章「落胆の夏」
第23話「クラッシュ」
第24話「鈴鹿、中止」

第9章「プライド」
第25話「新型バッテリー」
第26話「ありがとう」
第27話「ホンダ愛」

第10章「悲願達成」
第28話「決戦前夜」
第29話「ファイナルラップ」
第30話「歓喜」

第11章「有終の美」
第31話「トロフィー」
第32話「戦いを終えて」
第33話「そして、退社」

ありがとう、ホンダ!
[ラストイヤーへのメッセージ]

● レッドブル
マックス・フェルスタッペン
セルジオ・ペレス
クリスチャン・ホーナー
ヘルムート・マルコ
● アルファタウリ
ピエール・ガスリー
角田裕毅
●かつてのホンダ・ドライバーより
フェルナンド・アロンソ
ジェンソン・バトン
ストフェル・バンドーン
アレクサンダー・アルボン
ブランドン・ハートレー
ダニール・クビアト
● その他のF1関係者より
ジャン・トッド
ロス・ブラウン
バーニー・エクレストン
トト・ウォルフ

あとがき

『歓喜——ホンダF1 苦節7年、ファイナルラップで掴みとった栄冠』(著者/尾張正博)

会社情報
株式会社インプレス
シリーズ累計7,500万部突破のパソコン解説書「できる」シリーズ、「デジタルカメラマガジン」等の定期雑誌、IT関連の専門メディアとして国内最大級のアクセスを誇るデジタル総合ニュースサービス「Impress Watchシリーズ」等のコンシューマ向けメディア、「IT Leaders」、「SmartGridニューズレター」、「Web担当者Forum」等の企業向けIT関連メディアブランドを総合的に展開、運営する事業会社です。IT関連出版メディア事業、およびデジタルメディア&サービス事業を幅広く展開しています。

インプレスグループ
株式会社インプレスホールディングス(本社:東京都千代田区、代表取締役:松本大輔、証券コード:東証1部9479)を持株会社とするメディアグループ。「IT」「音楽」「デザイン」「山岳・自然」「航空・鉄道」「モバイルサービス」「学術・理工学」を主要テーマに専門性の高いメディア&サービスおよびソリューション事業を展開しています。さらに、コンテンツビジネスのプラットフォーム開発・運営も手がけています。

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