マーリンズがブライアーと契約延長 2年600万ドル+オプション1年

「スポーツグリッド」のクレイグ・ミッシュ記者によると、マーリンズは今季終了後にFAとなる予定だった34歳の救援左腕リチャード・ブライアーと2年600万ドル+球団オプション1年で契約延長に合意したようだ。今季の年俸は225万ドル、来季は350万ドル、2024年の球団オプションは375万ドル(またはバイアウト25万ドル)であることが報じられている。2016年にメジャーデビューしたブライアーはメジャー通算防御率2.96と地味ながらも優秀なリリーバーであり、マーリンズは貴重な戦力の確保に成功した。

2008年ドラフト6巡目指名でレンジャーズに入団したブライアーは、2013年12月のルール5ドラフトでブルージェイズへ移籍。2015年にはナショナルズのマイナーで14勝5敗、防御率2.57の好成績を残したものの、それでもメジャーから声は掛からず、ヤンキースへ移籍した2016年に29歳でようやくメジャーデビューを果たした苦労人である。この間、2012年にはワールド・ベースボール・クラシック予選でイスラエル代表の一員としてプレーしている。

メジャーデビューした2016年は23試合で防御率1.96と好投し、翌2017年2月にトレードでオリオールズへ移籍。2017年は57試合で防御率1.99、2018年も31試合で防御率1.93と好投を続けたが、2019年は53試合で防御率5.37と初めて壁にぶつかった。2020年は開幕直後の8月にマーリンズへトレードされ、2球団合計で21試合に登板して防御率2.16と復調。昨季は自己最多の58試合に登板し、3勝2敗、20ホールド、防御率2.95と引き続き安定した活躍を見せた。

対戦した打者の3分の2近くをゴロに打ち取るグラウンドボール・ピッチャーであり、2020年8月のマーリンズ加入以降、ブライアーよりゴロ率が高いリリーバーはメジャー全体で3人しかいない(50イニング以上のリリーバー197人が対象)。奪三振率は極端に低い(通算5.02)ものの、制球力の高さ(通算与四球率1.41)とゴロ率の高さが安定したピッチングのカギとなっている。今オフ、34歳のアーロン・ループがエンゼルスと2年1700万ドルで契約したのと比較すると、マーリンズにとって非常にお買い得な契約と言えそうだ。

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