「核禁止の声 より強く」 長崎の被爆者、決意新た ゼレンスキー氏演説

 ロシアの軍事侵攻を受けるウクライナのゼレンスキー大統領が23日、日本の国会でオンライン演説したことを受け、長崎の被爆者は「核兵器が絶対に使われないよう、より強い言葉で声を上げなければ」と決意を新たにした。
 ロシアは核兵器の使用を示唆し、原発も攻撃している。ゼレンスキー氏が演説で核被害の脅威に触れたことについて、県平和運動センター被爆者連絡協議会の川野浩一議長(82)は「原発事故に遭った福島、被爆地の長崎、広島がある日本ならその恐怖が分かるだろう、との意図があったのでは」と推し量る。「日本政府も国民も思いをくみ取り、より能動的な支援を続けなければ」と話した。
 長崎原爆被災者協議会の田中重光会長(81)は、ゼレンスキー氏が国連安全保障理事会の機能不全を訴え、改革を求めたことに「国連では核保有国だけが力を持っているが、結局、武力で平和は築けていない。簡単ではないが、ロシアの横暴を止める新たな仕組みが必要では」と共感を語った。


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