「核の苦しみ、二度と」 ルーマニア大使が長崎訪問

田上市長(手前)に、原爆資料館を視察した感想などを語るドランガ大使=長崎市役所

 ルーマニアのオビディウ・ドランガ駐日特命全権大使が21~23日、親善のため長崎市を訪れた。長崎原爆資料館や爆心地公園などを視察後、田上富久市長らと面会し「核兵器の使用は恐ろしい。(世界の指導者が)資料館を訪問して破壊や被爆者の苦しみを知り、二度と起こさないようにしてほしい」と願った。
 ルーマニアは、ロシアの軍事侵攻を受けるウクライナの隣国で、ウクライナ避難民を受け入れている。
 ドランガ大使は昨年8月に着任し、初めて本県を訪れた。23日に面会した田上市長が「ロシアの核使用を憂慮する。世界が力を合わせて防がなければ」と呼び掛けたのに対し、ドランガ大使は「核兵器使用の結末や被害を世界に伝えている長崎、広島市長に感謝する。平和が一番大事だと世界に伝えたい」と応じた。
 22日には県庁で平田研副知事と面会。県が募金箱を設置してウクライナ支援を呼び掛けていることに「日本の支援、市民の応援に感謝している」と述べた。

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