【DeNA24年ぶりVへ】牧秀悟 2年目で開幕4番へ「最下位から優勝目指したい」

横浜DeNAの牧秀悟

 「2年目のジンクス」という言葉は、横浜DeNAの牧秀悟の辞書に見当たらない。

 春季キャンプでは新型コロナウイルスに感染して出遅れ、2軍スタートになった。それでも、焦ることなくバットを振り込み、二塁の守備では丁寧にゴロをさばいた。自主トレーニングを共にしたベテラン大和には、ウオーミングアップから足の運び方で助言を求める姿も。攻守でさらなる進化を追い求めてきた。

 1軍合流直後の2月22日の広島戦で初打席初アーチを描き、周囲の不安を一蹴。オープン戦もコンスタントに安打と打点を重ね、打率3割9分5厘、9打点を記録。厳しくなっている他球団のマークをかいくぐり、結果を残してきた。

 3月9日には三浦監督が「開幕4番」での起用を明言し「実力の世界で結果を残してきた。牧が打てなかったらしょうがないと割り切れる」と信頼を置く。2年目までの選手が開幕戦で4番に起用されれば、桑田武以来62年ぶりの快挙となる。

 「4番を任されている以上はチャンスで回ってくることが多い。一本が欲しいところで打てるのが4番」と牧。新人王を逃した昨季を踏まえ、今季はチームの勝利に直結する「打点王」を目標の一つに掲げる。

 「横浜反撃というスローガンの通り、最下位から優勝を目指したい」。強打者でチームのムードメーカーはグラウンド内外で覚悟を示していく。

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